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世界のEC(電子商取引)市場は年々拡大を続けており、特に中国と米国が市場を牽引しています。両国で世界シェアの約7割を占めており、中国が圧倒的な1位、米国がそれに続く2位となっています。
JETRO「拡大するEC市場(世界)中国発越境事業者に逆境の可能性」
2021年の世界のEC市場規模は約4.92兆USドル(約536兆2,800億円)で、EC化率は19.6%でした。今後も右肩上がりに成長し、2025年にはEC化率が24.5%に達すると予測されています。
越境EC(国境を越えた電子商取引)市場も急速に成長しています。2021年の市場規模は約7,850億USドルでしたが、2023年には約7兆9,380億USドル(約1,190兆円)に達すると予測されています。これは年平均成長率約26.2%を示しています。
国別の越境EC市場シェアでは、中国が50.4%でトップ、次いで米国が18.4%、イギリスが4.5%、日本が3.1%となっています。
このように、日本国内より遥かに市場規模が大きい海外市場。売上拡大を狙って、越境ECに踏み出す企業が年々増えていることもあり、そろそろ自社も海外ECサイトを利用して売上を拡大したいとお考えではないでしょうか?
しかし、海外ECサイトを使って商品を売るにあたって、
「どの国から始めるのがいいのか分からないな…。」
「国ごとの市場規模や特徴も分からないしな」
「どの海外ECサイトが人気なのか知りたい」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
そこでこの記事では、日本企業の多くが注目している
・中国
・アメリカ
・韓国
・台湾
上記4ヶ国に絞って市場規模や特徴・市場動向を紹介し、各国で人気の海外ECサイトをランキング形式で紹介します。
海外ECサイトを利用して商品を売る際に、どのモールから検討するべきかが分かる内容になっています。
越境ECの市場とは?
現在、国内ではAmazonや楽天を筆頭に、ECサイトを利用する人が急速に増えつつあります。その流れは世界も同じです。
各国の国内ECサイトの隆盛の次に来る波と言われているのが、国境を超えたECサイト「越境EC」です。
越境ECとは、海外販売のオンラインショッピングの事を指します。以前は訪日中国人が日本で大量の品物を買う光景がよく報道されましたが、現在では、その一部がオンラインでの買い物へ移行しているのです。
越境ECの今後の見通しと成長スピード
インターネットの普及により、ネットショッピングの次の波として、国境を超えた越境ECの需要が高まっています。
経済産業省の統計によると、令和3年の中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は2兆1,382億円(前年比9.7%増)となっており、市場規模が拡大傾向にあるようです。
また、現在インドネシアなどの新興国でインターネットが急速に普及しており、国際電気通信連合(ITU)は2022年に世界人口の66%である約53億人がインターネットを使用することを推定していました。今後も世界中でインターネット市場の拡大が予測されています。世界の中でも、特に中国ではモバイル端末が急速に普及しており、成長市場として注目される国の一つです。
越境ECは成長スピードが早く、経済産業省の「令和3年度電子商取引に関する市場調査」によると、2019年の世界の越境ECの市場規模が7,800億USドルと推測されており、2026年には倍以上の4兆8,200億USドルまで拡大するとの見込みです。年あたりで計算すると、毎年30%もの成長率となります。
「越境EC」市場を活用するメリット
ECサイトを運営する企業にとって越境ECは大きなメリットがあります。リアル店舗を展開する場合、店舗を探して借りる手間と、在庫を輸送するためのコストが必要です。
オンライン上でのビジネスでは、手間やコストを大幅に削減できる点は、大きな強みとなるでしょう。
オンライン販売は、注文が入った時点で発送するため、余計な在庫を抱える在庫リスクも回避できます。
日本製品は、元々認知度が高く、高品質なブランディングができるため、海外への出店は得られるメリットのほうが大きいのです。
越境ECの種類
ここでは、越境ECの種類として「自社EC型」と「ECモール型」の2つを紹介します。
特徴や仕組みを押さえ、自社が越境ECとして海外進出する際の最適な手段を考えてみてください。それでは、一つずつ解説します。
関連リンク:https://lifepepper.co.jp/abroad/ec/
①自社EC型
自社EC型とは、自社もしくは個人が運営するECサイトのことです。インターネット上の独自ドメインを取得し、個人のオンライン店舗として運営するイメージです。
構築方法にはいくつか種類があり、無料公開されているソフトウェアを使ったオープンソースやソフトウェアを購入するパッケージタイプ、インターネット上のアプリを利用するASP、ゼロから設計するフルスクラッチなどが挙げられます。
自社EC型は自由度が高い反面、集客や宣伝を自社で行う必要があります。
関連リンク:https://lifepepper.co.jp/abroad/ec-construct/
②ECモール型
ECモール型とは、複数の店舗が集まって一つの大きなショップを作っているECサイトのことです。
大きく分けて「マーケットプレイス」と「テナント」の2つがあり、マーケットプレイスとは、プラットフォームに事業者が出品するECの形態を指します。Amazonが代表的な例で、購入されると出品者に顧客情報と商品データが送信される仕組みです。
テナントは、出店料を支払うことで出店できる仕組みであり、楽天市場やYahooショッピングなどが代表的です。
越境ECで安定した物流システムを構築する重要性

引用:https://pixabay.com/photos/euro-pallets-wood-stack-industry-1160806/
越境ECの物流システムは事業運営において重要な点であり、少しでも顧客へ早く、確実に届けることが欠かせません。
EC物流は「倉庫から顧客の手元まで商品が渡るまでのプロセス」のことをいい、商品の梱包や発送のほか、商品の保管、顧客の情報管理など、さまざまな業務があります。
また、企業向けのECサイトの場合はある程度まとまった商品を一つの企業へ発送するのが一般的ですが、消費者向けの場合は少量の注文を大量に処理する必要があるでしょう。いずれの場合においても、迅速かつ正確な対応が求められることには変わりありません。
そして、海外発送の独自のルートについても確保しなければならず、安定した物流システムの構築が必要です。
海外ECサイト市場規模ランキング【2024年最新版】
まずは各国の詳細を説明する前に、世界の市場規模動向を紹介します。
世界のEC市場は年々拡大し、2024年は6兆USドル規模へ
世界のEC市場は、デジタル技術の進化と消費者の購買行動の変化により、毎年大きく成長を続けています。2023年の 世界BtoC-EC市場規模は約5.82兆USドル(約860兆円) に達し、2024年には 6兆USドル(約900兆円)を突破 すると予測されています。
この成長を牽引しているのは、EC化率が急速に拡大している 中国 や アメリカ などの主要市場です。特に中国は、2023年に 2.99兆USドル(約418兆円) の市場規模を記録し、世界のEC市場の 約50%を占める ほどの規模になっています。アメリカも 1.13兆USドル(約158兆円) に達し、依然として世界第2位のEC市場を維持しています。
海外ECの利用者・市場規模ランキング(1位は中国)
世界のEC市場は年々成長しており、特に 中国とアメリカが市場をリード しています。以下は、2023年の国別EC市場規模ランキングと利用者数をまとめたものです。
2023年 世界のEC市場規模ランキング(BtoC)
- 中国:2.99兆USドル(約418兆円)(前年比+11.4%)
- アメリカ:1.13兆USドル(約158兆円)(前年比+8.7%)
- イギリス:1,520億USドル(約21.3兆円)
- 日本:1,220億USドル(約17.1兆円)
- ドイツ:1,120億USドル(約15.7兆円)
引用元:同資料
中国とアメリカが世界のEC市場を独占、中国の市場規模は依然として圧倒的
一方、アメリカのEC市場も安定した成長を遂げており、2019年の7,630億USドル(約87兆円) から 2023年には1兆1,300億USドル(約158兆円) に拡大しました。前年比の成長率では中国よりも高いものの、市場規模は中国の 約3分の1 にとどまっています。
この売上高の差の要因のひとつは 人口の規模 です。
- 中国の人口:約14億人
- アメリカの人口:約3億3,000万人
単純な人口比では約 4倍の差 があり、それに伴ってEC市場の規模も大きく異なっています。しかし、1人当たりのEC支出額で見ると、アメリカの消費者の方が 1回あたりの購買単価が高い 傾向があります。
世界のEC市場の約7割を中国とアメリカが独占
2023年の世界のBtoC-EC市場は 約5.82兆USドル(約860兆円) に達しており、中国とアメリカの合計で 約69%(約4.1兆USドル) を占めています。
- 中国:世界市場の約 51%(2.99兆USドル)
- アメリカ:世界市場の約 19%(1.13兆USドル)
この2か国の圧倒的な市場シェアは今後も継続すると見られ、ECビジネスを展開する上で、中国とアメリカ市場への参入が重要な戦略 となります。
特に、中国市場ではライブコマースやモバイルECが主流 となっており、アメリカ市場では AmazonやD2Cブランドの成長が加速 している点が特徴です。
今後もこの2つの巨大市場を中心に、世界のEC業界は拡大を続ける見通しです。
海外ECサイトランキング【中国】

先ほども紹介したように、越境ECの中でも約418兆円もの大きな市場を持つのが中国です。
この巨大市場では、国内外の企業が競争を繰り広げており、消費者の多様なニーズに応えるために、多くのECプラットフォームが発展しています。特に、中国のEC市場は 「総合ECモール」「越境EC」「ライブコマース」「ソーシャルEC」 などの多様な販売形態が特徴で、それぞれのプラットフォームが独自の強みを持っています。
中国の消費者は、商品の価格、品質、配送スピード、カスタマーサポートの充実度を重視しながら購買を行っており、それぞれのECサイトはこれらのニーズに応える形で進化を続けています。
ここからは、中国EC市場をリードする 主要なECサイト を紹介していきます。
(1位)Tmall (天猫)

天猫は、中国最大のECモールとしてアリババグループの中核を担っています。中国国内向けの「天猫(T-MALL)」と、海外向けのECサイト「天猫国際(T-MALL GLOBAL」の両輪で日々の売上を稼いでいます。
同じアリババグループが運営するECサイトの、「淘宝網(タオバオワン)」は、CtoC分野を担当し、「天猫(T-MALL)」はBtoC領域を開拓する、という具合にグループ内でシェアがかぶらないよう、上手く住み分けが進められている点が特徴的です。
Tmallには、海外有名ブランドの誘致も積極的に行っています。
まがい物が出回らないように、厳しい出店基準を設けており、ユーザーが安心して買い物ができる状況をうまく作り出しているのも、売上増加の秘訣です。
Tmallはユーザーに偽物でなく、品質のよい本物を提供することに注力しているため、品質の高い日本製品の出品を歓迎しています。
日本商品の中で、特に人気があるのは、食品や飲料、酒類の日用品です。ついで衣料、アクセサリー、生活家電と続きます。Tmallの出店基準は厳しいものの、品質の良い日本商品の販売であれば歓迎してもらえるでしょう。
(2位)JD.com(京東)

京東集団が運営する京東(ジンドン)は、天猫に次ぐ中国ECサイト2位の地位を確保しています。
国内ECサイトの楽天と同じような直販型ECサイトの形態をとっており、日本企業の出店1,000店舗を目指すなど、日本企業の誘致にも積極的です。
国内運送大手ヤマトホールディングス傘下で、国際物流も手掛けるヤマトグローバルロジスティクスジャパンとの提携も強みの一つ。日本からの出店や注文への対応をスムーズにしています。
注文から配達までの最短4日間は、ヤマトグローバルロジスティクスジャパンとの提携あっての賜物です。
家電の通販サイトとしてスタートしましたが、現在では幅広い商品を取り扱うようになっています。
(3位)拼多多(Pinduoduo)
拼多多(Pinduoduo)は、共同購入(グループバイング)モデル を採用し、消費者が家族や友人と一緒に購入することで大幅な割引を受けられる仕組みを提供しています。このモデルは、WeChat(微信)との連携 によってスムーズに拡散され、爆発的なユーザー増加につながりました。また、TmallやJD.comとは異なり、中国の三線・四線都市や農村部の消費者をターゲット にした低価格戦略を展開しており、価格に敏感な消費者層に強い支持を得ています。
物流面では、自社配送網を持たない代わりに、サードパーティの物流業者と連携 することで効率的な配送システムを構築しています。特に、農産品ECの拡大に力を入れ、農家が直接消費者に商品を販売できる仕組みを提供。これにより、新鮮な農産品を安価に届けることが可能となり、政府と提携した「拼多多助農計画」などの支援も受けながら、地方経済の活性化にも貢献しています。
さらに、拼多多はゲーム感覚での購買促進 を強みとし、ユーザーが「砍价(値切り)機能」や「福引」「ポイント還元」などを通じて商品をお得に購入できる仕組みを導入。これにより、消費者のエンゲージメントを高め、リピート購入を促進しています。また、SNSを活用したマーケティング にも注力し、WeChat経由でのシェアを促すことで、新規ユーザーの獲得を加速させています。
拼多多は、このような低価格×共同購入×SNS拡散 の戦略によって急成長を遂げ、JD.com(京東)に迫る市場シェアを獲得しています。今後も、農産品ECの強化や海外市場への進出 を視野に入れ、さらなる成長が期待されるプラットフォームです。
海外ECサイトランキング【アメリカ】

続いて、世界2位で158兆円の市場規模を持つアメリカのECサイトについて紹介します。
Amazon PayなどのペイメントサービスがECモールにも一般化され、アメリカのEC市場も今後の成長が期待されています。
アメリカの消費特性として注目すべき点は、約半数のユーザーが外国のEC事業者から商品を購入しているところです。
アメリカのユーザーには外国事業者の製品を購入することが比較的一般化しているといえるため、日本事業者にとってもチャンスが大きい市場となっています。
(1位)Amazon

Amazonは、アメリカ・ワシントン州シアトルに本社を構えるグローバル企業であり、主力のEC事業はアメリカをはじめ世界各国で広く利用されています。特にアメリカ国内においては、EC市場シェアの約40%を占める圧倒的な存在感を示しています。
有料会員サービスであるAmazonプライムの会員数は、2024年3月時点でアメリカ国内で1億8,000万人に達し、前年同月比で8%の増加を記録しました。 これは、アメリカの世帯の約83%がAmazonを利用しているというデータとも一致しています。
このように、Amazonはアメリカ国内のみならず、日本を含む世界各国で多くのユーザーに利用されており、今後もグローバル企業としての活躍が期待されています。
米国No.1のECモール Amazonでの販売戦略が気になる方は、【Amazon攻略法徹底解説】資料をご覧ください。
(2位)eBay

eBayは、1995年にアメリカでオークションサイトとして事業を開始し、現在では世界190カ国以上に展開する大手マーケットプレイスに成長しています。 特にアメリカやヨーロッパで高い認知度を持っていますが、日本や東アジア地域での知名度は限定的です。
eBayの特徴として、対象国の多さや商品カテゴリーの豊富さが挙げられ、世界中の誰でも手軽に出品できる点が支持を集めています。しかし、日本国内ではヤフオク!やメルカリ、ラクマなどのマーケットプレイスが競争を繰り広げているため、eBayの本格的な参入は難しいとされています。
それでも、円安やアニメ・漫画関連商品の人気を背景に、日本からの出品が増加傾向にあり、2023年には日本からの販売額が二桁の伸びを示しました。 eBayは、越境ECを考える上で注目すべきプラットフォームの一つです。
(3位)Walmart

ウォルマート(Walmart)は、アメリカ・アーカンソー州に本社を構える世界最大の小売企業です。同社は、サム・ウォルトン氏によって設立され、現在もウォルトン家が経営に深く関与しており、その総資産はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏を上回るとも言われています。
2020年の新型コロナウイルスのパンデミックを契機に、ウォルマートはEC事業の強化に注力しました。その結果、2023年にはEC売上高が1,000億ドルを超え、全体の売上に占めるECの割合は15.4%となり、前年から2ポイント増加しました。
実店舗の客足が回復傾向にある中、ウォルマートはEC事業と従来の実店舗事業を統合したオムニチャネル戦略を推進しています。特に、店舗網を活用した配送の効率化を図り、EC売上高は前年同期比23%増の1,000億ドルを記録しました。
また、ウォルマートはドローンを活用した配送サービスの導入にも積極的です。2023年には、アーカンソー州、アリゾナ州、フロリダ州、ユタ州、バージニア州など全米7州36店舗でドローン配送を展開し、配送件数は1万件を超えました。 一部の配送は10分という速さで行われています。
一方、日本におけるドローン配送は、法規制の影響で実現が遅れています。しかし、2023年12月に施行された改正航空法により、レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)が可能となり、ドローン配送の実現に向けた環境が整いつつあります。 これにより、将来的には日本でもドローン配送が普及し、EC市場のシェアに大きな変化をもたらす可能性があります。
ウォルマートは、実店舗とECを融合させた戦略や先進的な配送手法の導入を通じて、今後も小売業界をリードしていくと期待されています。
海外ECサイトランキング【韓国】

多くの日本の事業者が出品している韓国のECサイトについてご紹介します。
韓国のEC市場規模は8兆円近くと言われています。韓国はインターネット普及率が世界1位となっており、ECを通じて商品を購入することが一般化しています。
(1位)Coupang(クーパン)
Coupang(クーパン)は、2010年に設立された韓国最大級のECプラットフォームで、アメリカのAmazonと同様のマーケットプレイスモデルを採用しています。 特に、「ロケット配送(Rocket Delivery)」と呼ばれる翌日配送サービスが特徴で、韓国内での配送網を活かし、迅速な商品配送を実現しています。
2023年時点で、Coupangの月間アクティブユーザー数は約2,000万人に達し、韓国EC市場の約30%以上のシェアを占めています。 また、CoupangはNASDAQに上場しており、韓国国内だけでなく、グローバル展開も視野に入れています。 年間売上高は25兆ウォン(約2.5兆円)を超え、毎年成長を続けています。
Coupangは、韓国国内のみならず、グローバル市場にも対応しており、英語や中国語、日本語など多言語に対応した「Coupang Global」を提供しています。 これにより、海外からの購入者も利用しやすくなっています。
(2位)G-Market

G-Marketとは、2000年の4月に事業をスタートし、EC市場において急成長を遂げてきました。2006年の6月には、米国取引市場のNASDAQへ上場を果たします。
その後、eBayの買収によってeBay Gmarketとなり、その後eBay Korea へと社名変更。日本や韓国、シンガポールにてEC市場のシェアを獲得しています。
基本的にECモールの形態を採用しており、取扱商品は、化粧品やファッション、Wi-Fiレンタルなど多岐に渡ります。
規模が大きく知名度が高いECモールですが、厳しい審査と対応言語が中国語、英語、韓国語のみという点が気になるポイントです。
審査をクリアできればサイトの規模を勘案して、現地の人への越境ECはそれなりの成果を上げると見られます。
(3位)11番街

11番街はG-Marketに次いで、韓国の主要なECサイトの一つです。ユーザー層は比較的若年層が多く、頻繁にクーポン発行やセールなどのキャンペーンを実施しているため、購買意欲の高いユーザーに支持されています。ユーザーの年齢層は、G-Marketよりもやや若く、クーポン発行やセールなど、キャンペーンをよく行っているため売れやすい傾向があります。
2020年11月、11番街はAmazonとの戦略的提携を発表し、2021年8月からAmazonの商品を11番街のプラットフォーム上で購入できるようになりました。 この提携により、韓国の消費者はAmazonの商品をより手軽に購入できるようになり、11番街の競争力も向上しました。
アカウントの登録が比較的簡単で、販売のしやすさから越境ECに挑戦するには最適なサイトです。
海外ECサイトランキング【台湾】

日本事業者の間で注目されているのが台湾のEC市場です。
台湾のEC市場の規模は約4兆円と他の国と比べて規模は小さいですが、文化的背景から親日国であり、日本製品への関心が高いユーザーが多く存在します。
このような市場背景もあり最初の越境EC出品国として台湾市場を選ぶ事業者が多く存在します。
台湾のEC市場の特徴として、
・ファッション関連
・電子機器類
・日用品
上記3つが売れ筋のジャンルとなっています。
(1位)Yahoo!奇摩購物中心

台湾のyahooが運営するショッピングモールです。モール型、卸売・委託販売、CtoCの3つの形態で運営されています。
Yahoo!奇摩がもっとも力を入れている分野は、卸売・委託販売の分野です。日本で言うところのメルカリやラクマ、Amazonマーケットプレイスのようなジャンルを指します。
卸売・委託販売では、家電製品の出品が多く、男女比は3:7。化粧品やファッション関係の種品が多いBtoC分野では、男女比2:8となり、女性のユーザーが多い傾向が見られます。
日本の企業が出店する場合、現地法人か代行会社への依頼が必要です。
現在出店している有名日本企業はMUJI、earth music&ecology、Panasonicなど。日本で人気があるものは、台湾でも人気があるため、売れ筋のトレンドは掴みやすくなっています。
(2位)PCHome

PCHomeは台湾では老舗のECサイトです。BtoCでは、「PChome購物中心」24時間以内配送の「PChome24h購物」、「PChome線上購物!」のECサイトを展開。モール型の「PChome商店街」も運営しています。
いち早く自社倉庫の必要性に着目し、24時間以内の配送によって他社との差別化に成功しました。24時間以内に配送が完了できなかった場合、100台湾ドル(約380円)のポイントが補償されます。
日本の企業は代理店や商社を通して販売可能となっています。
ユーザーの男女比率は半々、メインターゲットは日々忙しく働いている労働層です。
(3位)博客来

博客来は1996年にオンライン書店として、事業をスタートしました。得意の編集力を活かした魅力ある商品紹介で他社との差別化を図っています。
主な商品カテゴリーは、書籍や音楽などのカルチャー関連、一般消費財、化粧品、文房具、インテリア家具など。日本企業の出店は、商社経由が基本ですが、直接取引している会社もあります。
バイヤーが日本へ出向き、良い商品を見つけたら直接取引を交渉。それ以外のケースでは、商社を通します。
メインの購入者層は30代〜40代。日本商品の売れ筋は、マスキングテープや弁当箱、箸などが人気です。
日本商品には、安さではなくオリジナリティと品質の良さが求められています。一点物として売り込める商品があれば、活用を検討したいECサイトです。
越境ECで成功するポイント
越境ECで成功するためには、次の3つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 多言語への対応
- ターゲットに合わせた決済手段の導入
- 外国人にニーズがあるかの調査
ターゲットに合わせて多言語への対応を考える必要があります。また、安心して購入できる決済手段の導入も欠かせません。
そして、アンケート調査や店舗調査を通してニーズを確認し、戦略的に進出することがポイントです。
関連リンク:https://lifepepper.co.jp/inbound/border-ec/
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LIFE PEPPERでは、越境ECサイトの制作や構築、集客支援を行っています。海外進出実績1,000社以上のノウハウを元に、システム構築に限らず、物流やオペレーション、出店後のマーケティングなど、越境ECの運営に関する幅広い支援が可能です。
「海外での販路を獲得したいが、進出方法がいまいち分からない」「外国人に好まれるデザインで設計したい」「海外ビジネスに知見のある会社を探している」などとお考えの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
今回はECサイト利用者が多い各国別に、ECサイトをランキング形式でご紹介しました。
越境ECは日本以上に大きな市場を持つ海外は、売上を上げるための手段として大きく注目されています。
越境ECにチャレンジする際は、ぜひ当社の【米国No.1のECモール Amazon攻略法徹底解説】資料をダウンロードしてご参考にしてください。
成功すれば大きく売り上げを拡大することが可能ですが、そのためには国選びやサイト選びが重要です。
しかし実際に越境ECをしようと思っても、どのような手続きが必要なのかイマイチ分からない部分が多く踏み切れないのが現状ではないでしょうか。
海外ECを実施する場合は、海外マーケティング支援会社やコンサルティング会社に相談をしながら進めるのが最善の方法です。
LIFE PEPPERでは、海外マーケティング支援を強みとしています。越境ECをやりたいけども何からしていいのか分からないという場合はぜひ一度相談してみて下さい。
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