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海外向けFacebook広告運用のポイント5選|成功事例と最新トレンドを徹底解説

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目次

Facebookは、月間アクティブユーザー数が約30億人にのぼる世界最大のソーシャルメディアです。特に海外では、個人の交流だけでなく、企業のマーケティングやブランディングの場としても広く活用されています。

近年、企業の海外展開においてSNSマーケティングの重要性が増しており、Facebook広告もグローバル市場での認知拡大や購買促進の手段として注目されています。しかし、各国の市場特性や文化を考慮しないと、十分な成果を上げることは難しくなります。

そこで本記事では、Facebookの最新動向をふまえながら、海外向けFacebook広告の成功事例と運用のポイント5つについて詳しく解説していきます。

海外広告の基本と役割

海外市場における広告展開では、ターゲットとなる地域の文化や消費者行動を理解したうえで、適切なメッセージやメディアを選択することが不可欠です。効果的なマーケティング戦略を立てるために、まずは海外広告の基本的な役割を押さえておきましょう。

海外市場における広告の目的

認知拡大

新しい市場に進出する際、最初の課題となるのがブランドの認知度向上です。現地の消費者の価値観や行動パターンを分析し、それに合った広告メッセージを展開することで、企業や商品の存在感を高め、信頼性を築いていきます。

購買促進

消費者の購買行動は地域によって異なります。現地のショッピングシーズンや購買習慣を理解し、それに適したキャンペーンを打ち出すことで、売上向上につなげることができます。

ブランド構築

短期的な売上向上だけでなく、長期的な視点でブランドの価値を高めることも重要です。グローバルなブランドイメージを維持しながら、各市場に合わせたマーケティングを展開することで、持続的な成長を実現できます。

文化的背景と広告表現

地域による広告アプローチの主な特徴:

広告の効果は、ターゲット市場の文化的背景によって大きく変わります。例えば、以下のような傾向が見られます。

  • 欧米市場:直接的なメッセージングや個人の価値を強調した広告が効果的
  • アジア市場:集団の調和を重視し、共感を生むストーリー性のある広告が好まれる
  • 欧州市場:環境や社会的責任を重視したブランドメッセージが評価される

主要広告メディアの特性

海外広告を展開する際、選択するメディアによってリーチできる層や効果が異なります。

テレビ広告

大規模なリーチが可能で信頼性も高いですが、制作コストがかかるうえ、特に若年層へのリーチには課題があります。

デジタル広告

FacebookをはじめとするSNS広告は、精密なターゲティングが可能で、コストパフォーマンスにも優れています。リアルタイムのデータ分析ができる点も強みです。

このように、海外広告では市場特性を踏まえたメディア選定が不可欠です。では、Facebook広告は海外展開においてどのような役割を果たすのでしょうか。

Facebookの現状

Facebookと書かれた文字の看板

現在、多くのSNSが存在し、ユーザーは用途に応じて複数のプラットフォームを使い分けています。日本国内では、Facebookはビジネス向けのイメージが強く、日常的に利用するユーザーは他のSNSと比べて少ないかもしれません。しかし、海外では依然としてトップクラスの利用率を誇っています。

依然として世界トップクラスのSNS

Facebookは世界中で利用されており、月間アクティブユーザー数は約30億人に達しています。これは、世界のインターネット利用者(約52億人)の半数以上がFacebookを利用していることを意味します。この規模のSNSは他になく、依然として巨大な影響力を持つプラットフォームと言えるでしょう。

海外向け広告を考える際、Facebookの活用は避けて通れません。では、具体的にどのような成功事例があるのか、また効果的な運用ポイントについて見ていきましょう。

参考:
https://www.statista.com/chart/10047/facebooks-monthly-active-users/

新たなサービスの登場など企業としての活動にも注目

Facebookの収入はほとんどが広告によるものですが、近年ではAR・VR分野に参入するなど、新たなサービスも登場しています。
ARとは仮想現実のことで、VRはバーチャルリアリティのことを指し、活用方法はそれぞれ異なります。ARは現実世界にバーチャル要素が入り込むのに対し、VRは人口的に構築された世界へ、VRゴーグル等を介して限りなく実体験に近い体験が得られる技術です。

そしてFacebookは近年、AR・VRを活用した様々なプロダクトを発表しています。
例えば、一般消費者向けで販売されているOculus QuestはVRヘッドセットとしてシリーズ化するほど話題となっています。

他にも、2019年に発表されたFacebook Horizonは新たなVRプラットフォームとして今後展開される予定です。同空間でアバター同士がゲームを楽しんだり、クリエイティブな体験ができたりなど、人間の生活における様々な行為がこのバーチャル内で完結できるようになります。

このようにFacebookはVRプラットフォームを中心として新たなビジネスモデル構築に向け進んでいます。今後リリースされるサービスにも注目です。
参考:AR TIMES
https://pretiaar.com/artimes/article/10510/#Oculus_Quest

世界のFacebookユーザー数

Facebookのログイン画面が表示されたスマホ画面とSocial Mediaと書かれた文字ブロック

続いて、Facebookのユーザー数について国別に見ていきましょう。

東南アジアのFacebookユーザー数

2016年の時点で、全人口が約6億2200万人だった東南アジアの人口のうち、3分の1以上を占める約2億4100万人の東南アジアに住む人々がFacebookに登録していました。
2020年には東南アジアだけで3.7億人ものユーザー数に成長し、インドネシアでは1億4000万人と、世界的に見ても多くの人口がFacebookを利用しています。

中でも興味深いのが、9割以上のユーザーが携帯電話等のモバイルからFacebookを利用しているということです。

参考:Statista “Leading countries based on Facebook audience size as of July 2021
Facebook “Connecting over 241 Million People in Southeast Asia on Facebook
Kr Asia “How has Southeast Asia been affected by the recent Facebook data leak?

アメリカのFacebookユーザー数

続いてアメリカですが、アメリカ国内でのFacebookユーザー数は年々減ることなく増加傾向にあります。そして現在は、約2億人のFacebookユーザー数を抱えています。

参考:
https://www.statista.com/statistics/268136/top-15-countries-based-on-number-of-facebook-users/

ヨーロッパのFacebookユーザー数

最後にヨーロッパのFacebookユーザー数です。
ヨーロッパでも他国と同じように多くのユーザーが存在します。
例えばイギリスでは、3800万人ものユーザーがFacebookを利用しています。この数は、イギリスよりも人口の多い日本におけるFacebookユーザー数を超える数値となっています。

このようにFacebookは日本以外の多くの国にとって生活に欠かせないツールとなっているのです。

Facebook広告のメリット

Facebookのロゴがついた双眼鏡を見る男性

近年企業の海外進出にSNSマーケティングが用いられることが増えてきています。
多くのSNS広告の種類がある中、Facebookは企業がグローバル展開するにあたってぜひ活用すべきサービスの一つです。

続いては、Facebook広告を活用するメリットについてご紹介します。

圧倒的な数のユーザーにアプローチできる

まず1つ目に、圧倒的なユーザー数の多さです。

やはり何と言ってもFacebookは圧倒的な利用者数を誇ります。
2021年3月時点では、Facebookのデイリーアクティブ利用者数が18億8000万人、月間アクティブ利用者数が28億5000万人と発表されています。

またユーザー数の多さはもちろん、ユーザーが特定の地域出身ではなく世界各国に広がっていることも特徴です。

特にユーザー数の多い国が、インド、米国、インドネシア、ブラジルなどの国で、どの国も1億人以上のユーザーを抱えています。中でも、インドには3.3億人ものユーザーが存在し、世界で1番ユーザー数が多い国となっています。

参考:Facebook「Facebook社 2021年第1四半期(1月-3月)業績ハイライト」

Hootsuite 「47 Facebook Stats That Matter to Marketers in 2021」

パーソナライズ機能が豊富

2つ目は、パーソナライズ機能が豊富という点です。
広告配信側からすると、広告のターゲティング機能が豊富であるため、特定のユーザーにアプローチしやすいということが言えます。

そもそも、パーソナライズとはユーザーのインターネット上での行動に基づいてユーザーの興味・関心に関連した広告が配信されるようにすることです。
逆にパーソナライズされていない広告とは、ユーザーの過去の行動に基づいていない広告のことであり、例としてテレビ番組で流れるCMなどが挙げられます。

Facebook広告には主に3種類のオーディエンス選択ツールがあり、それぞれ効果的な広告配信に役立ちます。

それぞれご紹介すると、1種類目にコアオーディエンスというツールがあります。
年齢や性別などの利用者層データだけでなく、位置情報やユーザーの消費行動など、他にも様々なデータに基づいてターゲットを細かく調整することができます。

2種類目のカスタムオーディエンスというツールでは、優良顧客リストや自社ウェブサイトにアクセスした人などのデータから、自社のビジネスに関心を示すユーザーを分析し、繋がることができます。

3種類目の類似オーディエンスでは、既存顧客と共通の特徴を持つユーザーをFacebook上から見つけ、繋がることができるツールです。このような方法によって、迅速且つ効果的に見込み客に広告でリーチすることができます。

このようにFacebookでは自社ビジネスに最適なオーディエンスの発見から、ターゲティングの詳細設定まで、あらゆるサポート体制が整っています。

予算設定を柔軟に行える

3つ目は、広告の予算設定を柔軟に行える点です。
予算は利用者に広告を表示するために必要な金額のことですが、広告にかけたいコストによって、予算は柔軟にコントロールすることができます。

Facebookには、キャンペーン予算の最適化というツールが提供されています。
これを使用すると広告キャンペーン全体の予算を設定し、その期間中の広告予算が自動で管理・配分され、全体として最適な結果が得られるようになります。

最大の成果を上げるための最小コストを提案してくれる点、そして配信側の手動での管理・設定の手間が省けるという点で、キャンペーン予算の最適化は非常に便利です。
しかし、それぞれの広告で細かく予算を設定したい場合は個別に行うこともできるため、例えば広告によって配信量やオーディエンスサイズが全く異なる場合など、個別設定がおすすめです。

このように、予算設定を目的に合わせて柔軟に行える点も、Facebook広告の魅力の一つです。

多様なKPI設定が行える

4つ目は、多様なKPI設定が行えるという点です。

従来は、いいね数やコメント、シェア数がマーケティングキャンペーンの成否を判断する指標となっていました。
しかし現在では、リード獲得単価やアプリインストール単価、コンバージョン/CPAなど様々な成果指標を計測し、事業の貢献度としてKPIに設定できるようになりました。

企業がマーケティング活動によって認知度向上、購入者の増加など何を目指すのかによって、多様なKPI設定が可能となったのです。

Facebook広告の効果測定には様々なKPIが活用されますが、もしご自身のリスティング広告が望む成果をもたらしていない場合は、根本的な失敗要因が隠されているかもしれません。詳細は[「リスティング広告失敗要因8選」をダウンロード]して、一般的な落とし穴を回避するための洞察を得てください。

海外運用を支援する機能が充実している

5つ目は、海外運用を支援する機能が充実している点です。

近年、Facebookの利用者の多くが国内だけでなく国外のビジネスの幅を広げ繋がっています。
またインターネットが普及する中で、ビジネスにおいても様々な国や地域に住む新規潜在顧客へのリーチ獲得が拡大しています。

そんな中、Facebookでは広告配信の際に国内ユーザーだけでなく世界中のユーザーに効果的にアプローチできるよう、様々なサポート機能を備えています。
具体的な機能については後述しますが、このようにグローバルビジネス向けに多くのサポート機能が備わっているFacebookはビジネスパーソンにとって大変有益なツールです。

Facebook広告の海外展開向け機能について

Facebookとメッセンジャー

では実際にどのような海外展開向け機能があるのか、次にご紹介します。

参考:Facebook for Business 「Facebookで国境を越えてビジネスを拡大する」
参考:CNET JAPAN「Facebookを活用した“海外進出”のコツ–国ごとに大きく異なるニーズ」

広域ターゲティング機能

新たな市場に参入する際、どの地域に広告を配信すべきかをリサーチするのは重要ですが、多くの時間とコストを要します。

Facebookの広域ターゲティング機能を活用すれば、「東南アジア全体」「全世界」など、特定の国や地域だけでなく広範囲に広告を配信できます。最初に広く広告を展開し、データをもとにターゲットとなる市場を絞り込むことで、効率的にテストマーケティングを実施できます。

類似オーディエンス機能

Facebookのアルゴリズムを活用し、既存顧客と共通の特徴を持つ新規ユーザーを世界中から自動的に見つけ出せる機能です。

企業が持つ顧客リストを基に、性別や年齢などのターゲット条件を設定することで、世界中の潜在顧客にリーチできます。また、Facebookのシステムが広告配信のデータを分析しながら最適化を行うため、効果の最大化が期待できます。

動的言語切替機能

広告配信時に、ターゲットとなるユーザーの言語や時間帯に合わせて、自動で広告の内容を最適化する機能です。

通常、異なる言語圏向けに広告を作成する場合、言語ごとに個別の設定が必要ですが、この機能を使えば、同じ広告でもターゲットの言語に自動翻訳され、適切なタイミングで配信されます。これにより、言語ごとの広告管理の負担を軽減できます。

Cross-Border Insights Finder

過去のFacebook広告のデータを基に、国ごとの広告市場の比較データを提供する機能です。

例えば、「どの国で広告費が最も高いのか」「どの市場で最も高いコンバージョン率が得られるのか」などの指標を分析し、企業が最適な市場を選定するためのインサイトを得られます。未開拓市場を特定し、海外進出の意思決定を支援するための強力なツールとなります。

マルチカントリーマーケティング

複数の国にまたがる広告キャンペーンを一元管理し、各国の市場特性に適応しながらも、ブランドの統一性を維持できる機能です。

グローバル展開とローカルマーケティングのバランスを取りながら、各市場で最適なアプローチを実現します。

自動広告配信

FacebookのAIが広告パフォーマンスをリアルタイムで分析し、最も効果的なターゲットへ自動的に配信する機能です。

ユーザーの行動パターンやエンゲージメント率に基づいて最適な配信戦略を構築し、広告主の手動設定の負担を軽減します。

通貨自動変換機能

海外市場向けに広告を出稿する際に、異なる通貨での取引をスムーズに管理できる機能です。

為替レートの変動をリアルタイムで反映しながら広告費の請求や決済を自動で処理できるため、国際取引の煩雑さを軽減します。

地域別分析機能

各市場での広告パフォーマンスを詳細に分析し、データに基づいた意思決定を支援します。

ターゲット地域ごとの消費者行動や広告の反応率、ROI(投資対効果)を可視化することで、より精度の高いマーケティング戦略の立案が可能になります。

コンテンツローカライズ機能

各国の文化や価値観に適した広告コンテンツを作成し、ユーザーとの親和性を高める機能です。

広告コピーやビジュアルを現地の文化に合わせて最適化することで、エンゲージメントの向上を図ります。

海外展開におけるその他の活用ポイント

ここまで紹介したのは、Facebook広告の「機能」として提供されていますが、海外市場への展開には、これらの機能を戦略的に組み合わせたアプローチも重要です。

地域特化型プロモーション

市場ごとの消費者特性や競争環境に応じて、個別にカスタマイズしたマーケティング施策を展開することが求められます。

例えば、特定の国の購買シーズンに合わせたキャンペーンや、現地の消費者に馴染みのあるクリエイティブを活用することで、広告効果を高めることができます。

グローバルEコマース支援

Facebook ShopsやMarketplaceを活用し、国際的なECビジネスを展開する企業も増えています。

特に、独自のECプラットフォームを持たない企業でも、Facebookを活用すれば簡単に海外市場へ進出できる点が大きなメリットです。

多言語展開サポート

自動翻訳機能を活用することで、広告コンテンツの多言語対応を効率化できます。

翻訳リソースが不足している企業でも、Facebookの機能を活用すればスムーズにグローバルキャンペーンを展開できます。

これらの機能は、企業のグローバルマーケティングを包括的に支援し、効率的な海外市場展開を可能にします。各機能を戦略的に組み合わせることで、より効果的な国際マーケティングの実現が期待できます。

海外広告の文化的配慮と成功事例

海外市場での広告展開では、各国の文化や価値観を理解し、それを尊重することが不可欠です。文化的な違いを考慮せずに広告を制作すると、ブランドの評判を損なうリスクがある一方、適切な配慮がなされた広告は大きな成功を収める可能性があります。

ここでは、文化的背景を踏まえた成功事例を紹介し、海外広告における重要なポイントを解説します。

成功事例①:Red Bull(カナダ)

成功のポイント

エナジードリンク市場で強いブランドイメージを確立するため、スローガン「Red Bull gives you wings」を用いた広告キャンペーンを展開。若者向けのスポーツイベントやエクストリームスポーツとのタイアップを積極的に行い、世界中で認知度を拡大しました。

学び

  • 一貫したブランドメッセージを持ち、ターゲット層に共感される表現を採用することが重要。
  • 若者文化やライフスタイルを意識したマーケティングが成功の鍵となる。
  • ただし、広告表現の正確性には注意が必要。Red Bullは過去に「実際に翼は生えない」との理由で訴訟を受けたこともあり、誇張表現のリスク管理が求められる。

成功事例②:コカ・コーラ(イギリス)

成功のポイント

健康志向の高まりを受け、「ビタミンウォーター」を展開。栄養価の高さを訴求する広告キャンペーンを実施し、消費者の健康意識にアピールしました。

学び

  • 健康志向が強い市場では、消費者の価値観に沿った商品戦略と広告表現が求められる。
  • 「栄養価が高い」などの表現は、国ごとの食品表示規制に適合しているか事前に確認が必要。
  • 消費者に対する透明性が重要で、誤解を招く表現はブランドへの信頼を損なう可能性がある。

成功事例③:KFC(イギリス)

成功のポイント

「地元産の新鮮な鶏肉」を強調した広告キャンペーンを展開し、地域の食文化を尊重しながらブランドイメージを向上させました。また、地元の農家と連携し、トレーサビリティを強調することで消費者の信頼を獲得しました。

学び

  • 食品業界では、原材料の安全性や産地情報を明確に伝えることが消費者の安心感につながる。
  • 動物福祉やサステナビリティの観点から、ターゲット市場の倫理観や価値観を考慮することが重要。
  • 地域ごとの食文化に適したマーケティングを行うことで、ローカル市場での受け入れやすさが向上する。

まとめ

海外広告の成功には、市場ごとの文化的背景を理解し、それに適したマーケティング戦略を立てることが不可欠です。

ターゲット層の価値観を深く理解し、共感を得られる広告を展開する
誤解を招く表現や誇張広告を避け、透明性を確保する
各国の規制や倫理基準に沿った広告表現を採用する

これらのポイントを押さえることで、企業は海外市場でのブランド価値を高め、持続的な成長につなげることができます。

Facebook広告の種類

Facebookのフィード画面

海外市場での成功を目指すうえで、適切な広告フォーマットを選択することは非常に重要です。Facebookは、製品やサービスの魅力を最大限に引き出すために、多様な広告フォーマットを提供しています。それぞれのフォーマットには特性があり、目的やターゲットに応じた活用が求められます。

ここでは、代表的なFacebook広告の種類とその活用方法について解説します。

コレクション広告

メインとなる画像や動画の下部に複数の商品画像を並べることができるフォーマットです。

特にモバイルユーザー向けに最適化されており、広告をクリックするとフルスクリーンで商品一覧が表示され、スムーズな購入体験を提供します。最低4枚の商品画像が必要となりますが、視覚的に豊かな訴求が可能なため、ECサイトやファッション、ライフスタイル系ブランドとの相性が良い広告形式です。

キャンバス広告

広告をクリックすると全画面表示に切り替わり、インタラクティブな体験を提供できる広告フォーマットです。

画像、動画、テキストを組み合わせることで、ブランドストーリーや商品情報を効果的に伝えられます。ユーザーの没入感を高め、ブランドとのエンゲージメントを促進するため、高単価商品やコンテンツマーケティングとの相性が良いフォーマットです。

カルーセル広告

1つの広告内に最大10枚の画像や動画を表示できるフォーマットです。

各スライドに異なるリンクを設定できるため、複数の商品紹介や、1つの商品を多角的に見せるマーケティング手法に適しています。例えば、商品の使用シーンをスライド形式で見せたり、ブランドのストーリーを順番に伝えたりすることが可能です。

ショートフィルム・動画広告

自動再生機能を備えた動画広告で、視認性が高く、静止画像よりも多くの情報を伝えられる点が特徴です。

特に、ブランド認知向上や商品デモンストレーションに適しており、短時間でインパクトのある訴求が可能です。動画の長さや尺によって、スキップされる可能性があるため、最初の数秒で視聴者の関心を引く工夫が必要となります。

画像広告

シンプルなビジュアルとメッセージを組み合わせた広告フォーマットです。

短期間のキャンペーンや特定のプロモーションを効果的に訴求するのに適しており、クリアなコピーと視覚的に魅力的な画像の組み合わせが成功の鍵となります。

スライドショー広告

複数の静止画像を動画のように見せる軽量な広告フォーマットです。

動画制作のコストを抑えながら、ストーリー性のある表現が可能なため、予算が限られている中小企業や、通信環境が不安定な地域への広告配信に適しています

リード獲得広告

Facebook上で直接フォーム入力ができる広告フォーマットで、資料請求や会員登録などのリード獲得に最適です。

特に、教育、金融、不動産、サービス業界で効果を発揮し、ランディングページへ遷移する手間を省けるため、コンバージョン率の向上が期待できます。

ダイナミック広告

ユーザーの行動履歴を基に、適切な商品を自動で表示するパーソナライズ広告です。

特にEコマース向けに最適化されており、一度サイトを訪れたユーザーに対し、閲覧履歴に基づいたリターゲティング広告を配信することで、コンバージョンを高める効果があります。

イベント広告

イベントの告知と参加促進に特化した広告フォーマットです。オンライン・オフラインを問わず、各種イベントの集客を効率的に支援します。参加意思表示からイベント情報の取得まで、シームレスなユーザー体験を提供します。

クーポン広告

特典や割引情報を訴求し、購入や来店を促す広告フォーマットです。

実店舗やECサイトのキャンペーンに活用でき、即効性のある販売促進施策として人気があります。オフライン店舗の場合は、ユーザーがクーポンを保存し、実際に店舗で提示することで割引を受けられる仕組みになっています。

まとめ

Facebook広告には、多様なフォーマットが用意されており、目的に応じた適切な広告手法を選択することが成功の鍵となります。

EC向けなら「コレクション広告」「カルーセル広告」「ダイナミック広告」
ブランドストーリーを伝えるなら「キャンバス広告」「ショートフィルム広告」
リード獲得を狙うなら「リード獲得広告」
イベントや店舗集客には「イベント広告」「クーポン広告」

目的に合わせた広告フォーマットを活用し、Facebook広告の効果を最大限に引き出しましょう。

Facebook広告の運用を検討すべきタイミング

SNSのロゴ

続いて、企業や事業者がFacebook広告の運用を検討すべきタイミングについて、ご紹介します。

海外進出を検討している時

海外進出を検討している際は、Facebook広告の活用を強くおすすめしたいケースが多くあります。国内でのSNSマーケティングであれば、ターゲティングの精度などFacebookに劣らないSNS広告は多くあります。

しかし、グローバルに事業を展開し広告も広い範囲へアプローチしたいと考えている場合は、やはりどの国にも多くのユーザー数を抱えるFacebook広告の活用が効果的ベストです。

先述したように、Facebookでは海外進出向けに様々な支援機能が備わっているため、活用が初めてという方にも安心して利用いただけます。

コストパフォーマンスを重視した広告運用を進めたい時

先述の通り、Facebook広告は予算に合わせて自由に運用できるため、コストパフォーマンスを重視して広告運用を進めたい方にもおすすめです。

広告運用に慣れていない方は、まずは少額からの運用をスタートさせ、広告を最適化しながら徐々に広告費を増やしていきましょう。

広告の運用と効果の最大化には適切なKPIの把握が不可欠です。しかし、それぞれの広告が最高のパフォーマンスを発揮するためには、運用戦略に潜む落とし穴にも注意が必要です。[「リスティング広告失敗要因8選」の資料をダウンロード]して、運用中の広告戦略を見直しましょう。

Facebookにおける主なKPIの例

Facebook広告は継続的に運用していくものであるため、効果的に活用していくためにも効果測定は必要不可欠です。

そこで重要になるのが目標値であるKPIです。
ここでは実際にどのような値がKPIとして使われるか、いくつか例をご紹介します。

リーチ単価

まず1つ目に、リーチ単価です。
リーチとは、広告であれば広告を閲覧したユーザー数を示す値となります。

リーチ数が高いほど広告がたくさんの人に見られているということなので、リーチ数の向上は認知拡大とも取れるでしょう。
まずは広く認知を拡大したいという場合に、リーチ単価でのKPI設定がおすすめです。

動画再生単価

2つ目に、動画再生単価です。
広告の動画再生数を最大化させることを目的とするため、WEBサイトへの誘導などそれ以上のことは重要視しません。

動画再生数を上げることはブランド認知度アップには向いているため、まずは認知度向上を目指したいという場合は動画再生を指標とするのも良いでしょう。

コンバージョン単価

3つ目に、コンバージョン単価です。
最終的な成果のことをコンバージョンと言いますが、商品購入や会員登録、問い合わせなどサイトの種類等によって何をコンバージョンとするかは変わってきます。

Facebook広告を海外向けに運用する上での5つのポイント

PCとFacebookのホーム画面が映ったスマホ画面

最後に、Facebook広告を海外向けに運用する上でのポイントを、5つご紹介します。

展開したい商品やサービスへの理解を深める

1つ目に、展開したい商品やサービスの理解を深めるということです。
Facebook広告を配信する際、重要になるのが広告のビジュアルです。

画像・動画のどちらも、視覚的にユーザーに訴えるクリエイティブなので、目で見てどんな商品か分かりやすいだけでなく、いかに他の商品と比べて魅力的かが伝わらなければなりません。

そしてビジュアル面を高めるには、広告主が商品やサービス、消費者がどのような人たちかをしっかりと理解し、どんなコンセプトで広告を配信するか、そしてどのように自社ブランドを認知して欲しいか、ということを詳細に決める必要があります。

まずは展開したい商品やサービスへの理解をより深め、広告のクリエイティブ制作に活かしていきましょう。

Facebookユーザーの多い地域を選ぶ

2つ目に、Facebookユーザーの多い地域を選ぶことです。

Facebookは全世界で利用されるSNSですが、当然ユーザーの割合が高い地域と低い地域が存在します。Facebookのアクティブユーザーが少ない国で広告費と時間を費やしても、アクティブユーザーの多い国で同じコストをかけた時と同じリターンは期待できません。闇雲なFacebook運用は浪費に他ならず、新規顧客獲得などの目標達成に結びつかないのです。

逆に、適切なターゲティング設定を行うことで自社ブランドのプロモーションの訴求力を最大限に引き出すことができます。Facebookから提供されている海外進出支援向けのサービスも利用しながら、まずはFacebookユーザーの多い地域中心に、ターゲティングを明確化しましょう。

国ごとのユーザー特性をよく理解する

3つ目に、国ごとのユーザー特性を理解することも大切です。
近年、インターネットの普及により企業の海外進出が容易になっただけでなく、ユーザーにとっても海外の人と繋がったり、越境ECで商品を購入したりという経験が増えています。

Facebookアカウントを持つ多くのユーザーが、海外の企業アカウントをフォローすることで繋がりを持っていることも事実です。

しかし、実は国によってビジネスアカウントに求めるニーズは大きく変わるのです。例えば、ある国では新商品の情報を得るために、他の国では商品購入前のリサーチとして、さらに他の国では購入時の特典を得るためになど、Facebookのビジネスアカウントと繋がる際のニーズは国によって大きく異なります。

そのため、このようなニーズの違いを把握することや、各国のFacebookの活用方法を知ることで、より広告配信を効果的に行いましょう。

モバイルユーザーに最適化された広告を意識する

4つ目に、モバイルユーザーに最適化された広告を意識することも重要です。

国内のデータを見ても、Facebookユーザーの内9割以上はモバイルからのアクセスであるため、広告配信もモバイルに最適化された広告フォーマットが良いでしょう。

参考:TechCrunch Japan

長期的に効果測定と改善を実施する

5つ目に、長期的に効果測定と改善を実施するということです。
Facebookでの効果測定には広告マネージャを利用しますが、広告マネージャにはリーチとオーディエンスの詳細を閲覧できる機能があります。そのため、リーチしたユーザーのデータを分析し、マーケティングを効率的に改善することができます。

広告運用はFacebookに限らず、長期的な運用を視野に入れ、定期的に運用状況を確認する必要があります。
そしてより大きな成果を上げるために、KPIに沿って効果測定と改善を行いましょう。

まとめ

今回の記事では、海外向けにFacebook広告を運用するポイントやFacebookが提供する海外進出企業向けの支援ツールについて、詳しくご紹介しました。

Facebook広告は企業の目的に合わせて、たくさんの広告フォーマットや配信方法が選択できます。
ぜひ目的やKPIを明確化した上で、ぜひ積極的にFacebook広告をビジネスに活用していきましょう。

Facebook広告を有効に活用することは、海外マーケティングにおける大きなステップです。しかし、もしリスティング広告で思うような成果が得られない場合は、それが原因で全体の戦略が損なわれる可能性があります。より効率的な広告運用のために、[「リスティング広告失敗要因8選」をご覧いただき]、成功へのヒントを見つけてください。

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