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海外向けSNS運用の基本と成功するためのステップ

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海外向けSNS運用の重要性と基本ステップ

海外市場においてSNSは、単なるコミュニケーションツールにとどまらず、ブランド認知の拡大や顧客との接点構築に欠かせない存在となっています。中でもInstagramは、写真・動画による視覚的な訴求力を活かせるため、観光業や飲食、ファッション、美容業界を中心に多くの企業が注力しています。

本章では、海外向けSNS運用の重要性と、運用開始にあたって押さえるべき基本ステップを解説します。

  • ターゲット市場と国・地域を明確にする
  • SNSごとの利用傾向・文化背景を理解する
  • 運用目的(認知拡大/購買促進など)を明確にする
  • KPI(フォロワー数、リーチ数、エンゲージメント率など)を設定する

これらの設計を丁寧に行うことが、成果につながるSNS運用の第一歩です。

海外SNS運用で押さえるべき基本知識

海外市場の特性とSNSの役割

世界各国で主流となるSNSは異なります。

たとえば

  • アメリカ・カナダ:Instagram、YouTube、TikTok
  • ヨーロッパ諸国:Facebook、Instagram、WhatsApp
  • 中国:WeChat、RED(小紅書)、Weibo(微博)
  • 韓国:KakaoTalk、Instagram、YouTube
  • 東南アジア:Facebook、Instagram、TikTok

国・地域ごとの文化や生活スタイルもSNSの使われ方に影響します。現地のユーザーインサイトを把握することが、戦略立案において重要です。

購買サイクルにおけるSNSの位置づけ

SNSは、認知 → 興味 → 比較 → 購買というプロセスの中で特に「認知・興味・比較」の段階に強い影響力を持ちます。

海外ユーザーの多くは、InstagramやYouTubeのレビュー・写真・動画などを通じて商品やブランドを認知・比較検討します。よって、ビジュアル訴求とストーリー性のあるコンテンツが効果的です。

参考:海外SNS市場概況 https://note.com/overseas_kanem/n/n3e371806042a

海外フォロワーを増やすための投稿戦略

モニターを見ながらパソコンで作業をする女性

Instagram運用において、投稿のタイミングはエンゲージメントを大きく左右する要素の一つです。
ターゲットとなる国や地域のタイムゾーンを意識した投稿戦略を立てることで、より多くの海外ユーザーにリーチできます。

効果的な投稿時間とは?

Instagramのアルゴリズムは、投稿直後の反応を評価基準とするため、フォロワーが最もアクティブな時間帯を狙うことが重要です。

基本的なゴールデンタイム(現地時間)

  • 平日:7:00〜9:00、12:00〜13:00、18:00〜21:00
  • 土日:10:00〜12:00、18:00〜20:00

ただし業種やターゲットによっても差異があるため、Instagramインサイトを活用して自社フォロワーの動向を分析しましょう。

国ごとのタイムゾーンを考慮した投稿タイミング

投稿タイミングを決める際は、日本との時差を考慮し、現地ユーザーの生活リズムに合わせて発信することが鍵です。

  • アメリカ西海岸(PDT):日本時間−16時間
  • イギリス(GMT):日本時間−9時間
  • オーストラリア(AEST):日本時間+1時間

たとえば、アメリカ西海岸をターゲットにする場合、現地の夜8時(日本時間午後12時)に投稿することで、リーチ率が向上します。

参考:海外向け投稿タイミングの調査 https://lgram.jp/media/know-how/overseas-posting-time/

プロフィールとコンテンツの最適化

ノートとペンが置かれた机

海外ユーザーにアカウントの魅力を伝えるためには、プロフィール文と投稿コンテンツの両方を最適化することが欠かせません。この章では、海外フォロワーを惹きつけるための具体的な工夫について解説します。

魅力的なプロフィール文の作成方法

Instagramのプロフィールは、ユーザーが最初に接する「ブランドの名刺」です。
海外向けには、誰に・何を提供しているかを明確に伝えることが重要です。

  • 一文目にブランドやアカウントの特徴を記載
  • 絵文字や改行を使って視認性を高める
  • 英語表記を基本とし、必要に応じて他言語も併記
  • 行動導線(リンク・DMなど)を明示する


“🌍 Discover Japan’s hidden gems|📍Kyoto & Tokyo 🎌 Japanese culture | food | travel 📩 DM for collab / partnership”

参考:外国人に好まれるプロフィールの工夫 https://www.express-release.com/media1/foreigner/

日本文化を活かしたコンテンツ作り

海外ユーザーにとって、日本の文化・風景・商品は強い差別化ポイントになります。
以下のようなテーマを盛り込むことで、共感やシェアを誘発しやすくなります。

  • 日本らしい季節の風景(桜・紅葉・雪景色)
  • 伝統文化(茶道・和服・神社仏閣)
  • 食文化(寿司・ラーメン・スイーツ)
  • ローカル体験(温泉・田舎暮らし・祭り)

コンテンツは画像や動画だけでなく、ストーリーズやリールを活用して臨場感や動きを伝えると、より深く印象に残ります。特にショート動画はエンゲージメントが高く、アルゴリズム的にも優遇されやすいため積極的に活用しましょう。

Instagram広告のターゲティングについてもっと詳しく知りたい方は、『SNSマーケティングにおけるコンテンツの量と質』の詳細なガイドをダウンロードしてください。

インサイト分析と競合調査の重要性

オフィスで仕事をする2人の女性

効果的なSNS運用には、客観的なデータに基づいた改善と戦略立案が不可欠です。Instagramにはインサイト機能が備わっており、自社のアカウント状況を詳細に把握できます。さらに、競合の投稿内容や反応を観察することで、自社アカウントに活かせるヒントが得られます。

インサイトデータの活用法

Instagramインサイトで確認できる主な指標は以下の通りです。

  • リーチ数:投稿が何人に表示されたか
  • インプレッション数:表示回数
  • 保存数・シェア数:ユーザーのリアクション
  • フォロワーの属性:地域・年齢・性別・アクティブ時間など

これらをもとに、どの投稿が最も効果的だったか、フォロワーが最も反応した時間帯などを分析し、次回以降の投稿に活かしましょう。

競合アカウントの分析ポイント

競合他社や同業種の人気アカウントを分析することで、ユーザーが求めているコンテンツや、効果的なビジュアル表現を学ぶことができます。

注目すべき項目:

  • 投稿のジャンル(例:商品紹介、体験レビュー、コラボ投稿など)
  • ビジュアルのトーン(ナチュラル/シンプル/カラフルなど)
  • 投稿頻度やフォーマット(ストーリー、リール、ライブなど)
  • ハッシュタグやCTAの使い方

競合と差別化するためには、独自の視点や表現方法を持つことが重要です。日々の観察と分析の積み重ねが、継続的なアカウント成長の礎となります。

参考:SNS戦略と競合分析の重要性 https://www.s-bokan.com/blog/post-35299/

ハッシュタグとインフルエンサーの活用

屋外広告が並ぶ夜の繁華街

Instagramでは、投稿内容だけでなく発見性を高める施策も重要です。その中でも効果が大きいのが「ハッシュタグ」と「インフルエンサー」の活用です。

人気ハッシュタグの選び方と活用術

海外ユーザーにアプローチするには、現地言語かつトレンドに沿ったハッシュタグの使用が効果的です。日本語のみならず英語・中国語・スペイン語など、ターゲット国の言語を意識しましょう。

ハッシュタグの活用ポイント:

  • 一般的で広く検索されるタグ(例:#travel #japan #foodie)
  • ニッチで絞り込みが効くタグ(例:#hiddenjapan #tokyoeats)
  • ブランドオリジナルのタグを作成し、ユーザー投稿を促す

ハッシュタグは最大30個まで付与できますが、意味のあるタグに厳選することでスパムとみなされにくくなります。

海外市場で影響力を持つインフルエンサーの選定基準

海外でフォロワーを獲得したい場合、現地で影響力を持つインフルエンサーとの連携は非常に効果的です。

選定のポイント

  • フォロワーとのエンゲージメント率
  • 投稿のジャンルやテイストが自社と合致しているか
  • 過去のPR事例で効果が出ているか
  • フォロワーの国籍・言語・年齢層が自社ターゲットと合致しているか

予算が限られている場合は、マイクロインフルエンサー(フォロワー数1万〜5万人)の活用も有効です。彼らはフォロワーとの距離が近く、口コミ効果を期待できます。

参考:インバウンドPRとインフルエンサー戦略 https://find-model.jp/insta-lab/tourism-foreigner-pr-influencer/

効果的なInstagram広告の運用方法に関する更なるヒントは、専門資料『SNSマーケティングにおけるコンテンツの量と質』でご確認いただけます。ぜひダウンロードしてご覧ください。

Instagram広告運用の成功事例

一面に並んでいる開いた状態の本

最後に、Instagram広告運用の成功事例についてご紹介します。

ゼクシィ

一つ目にご紹介するのは、株式会社リクルートゼクシィなびが運営・発刊する結婚情報誌ゼクシィです。
ゼクシィはストーリーズ広告を導入した結果、アクション数2.1倍、アプリインストール数が3.1倍と大きな効果を上げました。

クリエイティブの制作では、結婚準備をしている女性にとって関心の高いドレスをメインに据え、ユーザーの目を引くようにしました。
またドレスが映えるように、テキストは最小限に抑え、背景も全体的にシンプルなもので、誰が見てもゼクシィだと分かりやすいコンテンツとなっています。

また、ストーリーズは写真単体だとスキップされやすいという傾向から、動画広告にしてユーザーの目にしっかり留まるようにしました。
さらにストーリーズ広告を開いた状態で下にスワイプすると、ゼクシィ公式アプリがインストールできる画面に遷移するようになっています。

画面下部に「アプリインストールはこちら」のような目印を付け加えることで、アプリストアへ誘導するための工夫も取り入れました。
ターゲットは23歳から29歳のアプリ未インストール者と設定をし、まずはアプリをインストールしゼクシィに興味を持ってもらうというゴールを見事達成しました。

参考:株式会社リクルートゼクシィなび
http://www.recruit-zexy-navi.jp

花王

二つ目にご紹介するのは、日本の大手消費財メーカである花王株式会社です。
さまざまな商品を展開する花王、Instagram広告の活用によって、ブランド認知10ポイント上昇、購入意向3ポイント上昇、店頭金額シェア150%増と大きな効果を上げました。

その中でもクレンズケアシャンプー「PYUAN(ピュアン)」のPRはターゲティング設定と広告クリエイティブによって多くの若い女性を魅了させました。
まずターゲット設定では、同商品のメインターゲットである18歳~29歳の女性をターゲットとしました。

特に20代女性は、近年テレビよりもスマートフォンで情報接触する機会が多いため、テレビCMではなく、SNSの中でも利用率の高いInstagram広告を選びました。
またスマートフォンの普及などの理由によって、最近の若者は注視時間が短くなっているという調査結果から、短時間でも印象に残る広告の制作を工夫しました。

主にGIF動画やカルーセル動画広告、ストーリーズ広告を活用して、分かりやすいビジュアルで短く、端的に伝えることを意識しました。
さらに、「赤毛のピュアン」という架空キャラクターを創作し、彼女の生活を通して日常生活を描き、ユーザーの想像力を働かせるような広告にも挑戦しました。

参考:花王株式会社
https://www.kao.com/jp/

ピープル

三つ目にご紹介するのは、ピープル株式会社です。
ピープル株式会社は「いたずら1歳やりたい放題」「たんぽぽのぽぽちゃん」などの0~3歳児を中心とした玩具を開発・販売する企業です。

母親世代でもInstagramで情報収集するのが当たり前になってきていることを踏まえ、Instagramを通じてコミュニケーションを取りながら広告展開を始めようとアカウントを開設しました。
ピープルの広告配信の素晴らしい戦略は、ライブ配信と広告展開の掛け合わせです。

ライブ配信で紹介した商品を、次にInstagramのショッピング広告で出すという流れを作り出しました。
すると、タグをユーザーがタップし、リンクされたコンテンツページへ流入する割合が、タグなし広告に比べて5.8倍、カート追加率が3.6倍となりました。

また広告配信を通して、アカウントや商品の認知を高められただけでなく、ユーザーとの交流を深め、商品開発に活かせるようになりました。

参考:ピープル株式会社
https://www.people-kk.co.jp/company/

まとめ: 海外向けSNS運用で成功するために

Instagramを活用した海外向けSNS運用は、単なる情報発信ではなく、戦略的なマーケティング施策の一つです。これまで紹介した要素をバランス良く組み合わせ、PDCAを回しながら継続的に運用することが成果につながります。

継続的な改善とトレンドへの対応

SNSのアルゴリズムやユーザーの反応は常に変化しています。定期的に投稿内容を見直し、インサイト分析やフィードバックをもとに改善を図ることが重要です。

また、最新のInstagramトレンドを把握し、リール・ストーリーズ・ライブ配信など多様なフォーマットを活用することで、飽きさせない運用が可能になります。

海外市場の動向を常にチェックすることの重要性

国や地域ごとに流行するコンテンツ、使用される言語、価値観は異なります。そのため、海外のSNS文化やトレンドに敏感であることが、成功の鍵を握ります。

  • 海外メディアや調査レポートを定期的にチェック
  • 現地ユーザーの声を取り入れる(コメントやDMへの対応)
  • ローカライズを意識した投稿戦略を採用

グローバル展開におけるInstagram運用は、認知拡大・集客・ファン形成までを網羅できる非常に強力な手段です。現地ニーズとトレンドを押さえたSNS施策を通じて、海外のターゲット層に響くブランド構築を実現していきましょう。

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