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中国市場は、急速に成長し続け、海外企業にとっても非常に魅力的な市場となっています。
しかし、中国では独自SNSの発展や費用対効果重視の消費者意識など、中国人の購買行動は日本とは異なります。
「中国で事業を展開したいけどマーケティングの方法がわからない…」
「中国で事業展開をしているものの、SNSマーケティングの効果がいまいちで困っている。」
そんな悩みを抱えた方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では中国マーケティングの基本概念と、4つの拡大戦略、中国マーケティングの特徴、気を付けるべきポイント、中国の情報収集のポイントなどをご紹介します。
この記事を読めば、中国特有の消費動向や最新のトレンド、中国マーケティングについてわかります。
【2025年最新】中国ECサイト市場TOP3 成長率や背景、トレンドについて紹介
中国マーケティングの基本概念
日本好きの中国人を最重要ターゲットとして設定する

中国市場でビジネスを行う際にまず気を付けておきたい点は、闇雲に中国全土や特定の地域、または特定の年齢層や収入を持つ層を狙うべきではないという点です。
中国全土では14億人以上の人口があり、年齢層や地域、収入帯でターゲットを絞ったとしても、絞り込みは甘く、自社の製品導入や購買につながりづらい層にも販管費を割いてしまう結果となりがちです。
そのため、まずは中国人の中でも「日本好きの方」「日本の製品や場所に対して、特に好感を持っている方」をターゲットにしていくことで、ターゲットが明確になり、かつ投資対効果の高いマーケティングを行うことが可能となります。
もう中国では「Made in Japan」だけでは勝ち残れない

この日本好き中国人をターゲットにするべきという基本戦略の背景には、中国市場の急速な発展があります。以前は、日本製品といえば品質が良いということで、価格が中国国内の製品より高価であったととしても、その信頼感のイメージで購買が発生していました。
しかし現在では、中国国内でも安くて品質が良い製品が生まれたことで、自国品を購入する文化が加速しています。そのため、相対的に「日本製品が品質が高いから購入しよう」と考える人の割合が下がり、マスマーケティングのように多くの人に接点を作るマーケティング戦略での投資対効果が下がる傾向にあります。
弊社では、このような市場の変化に対して “中国展開を ファン起点で 成功に導く「Global Fan Club China」” という戦略を提唱しております。
中国ビジネスをファン起点のマーケティングで成功に導く4ステップの拡大戦略
4ステップ拡大戦略の概要

弊社の対応可能な国と施策につきましては、こちらの資料をダウンロードしていただくと、より詳しく理解を深めていただけます。
日本好きの中国人を初期のターゲットに置き、そこからビジネスを拡大させるにはどのようなステップで、マーケティング戦略を構築すれば良いのでしょうか?
その答えは、
① まずはファンを発見し、戦略仮説を構築。
② 実際にファンとコミュニケーションを取り、貴社のファンになりうる理由や、競合製品を選択した理由、なぜ現在その製品をリピート利用しているのか、などを調査。
③ ファンやファンになりうる方の声を元に、ターゲット層に刺さる貴社製品の見せ方やマーケティング戦略を立案。
④ ファン起点で策定したマーケティング戦略をもとに、キャンペーンを実施し、ファンを拡大。
という、ファン起点のマーケティング戦略だと考えています。
次の項目から、各ステップに関してご紹介いたします。
拡大戦略ステップ1. ファンを見つける・戦略仮説策定

拡大戦略ステップ1は、「ファンを見つける・戦略仮説策定」です。
まずは中国市場の中でも、特に「日本の製品に信頼感を抱いている」「既に日本製品を多数愛用している」という方を、SNSやさまざまな手法を用いて発見しましょう。
この工程で、既に中国に進出済みの企業様であれば、既存の製品愛用者の方を発見できることがベストです。また、もし中国にはまだ進出されていない企業様でも、類似の日本製品を利用している方を見つけることで次のステップで有効な中国マーケティング戦略を立案することが可能となります。
弊社でご支援させて頂く企業様には、Wechat内の日本付きの中国人コミュニティや、自社開発のサーチパネル、Redと呼ばれるSNSなどでリサーチを行い、ファンとなりうる方や既に企業様の製品を購入している方を特定し、マーケティング戦略立案のために協力を得ています。
拡大戦略ステップ2. リサーチ

拡大戦略ステップ2は、「リサーチ」です。
ステップ1で発見した「自社製品の既存のファンの方」や「類似の日本製品のファンの方」の行動を分析します。この分析を通して「なぜ貴社/類似製品を購入しているのか」「どのようにして製品を知ったのか」等をリサーチします。
リサーチの手法は様々あり、直接ファンの方にコンタクトを取りインタビュー調査や使用している様子を動画で送って頂くといった直接的な方法もあれば、SNS上での他の投稿やその製品に関する投稿を見て分析する手法もあります。
ただ、多くの場合はSNS上の情報だけでは、戦略立案に十分な情報を得ることが難しいため、実際にファンの方とインタビューの場を設けて、仮説に基づいた質問を行なっていくことが重要です。
これらの調査を通じて、「どのような商品を探している人に貴社の製品は刺さりやすいのか」「どういった場で販路を作れば良いのか」「どのような切り口でマーケティングを行えば良いのか」を、ファンへのリサーチ結果を元に立案することが有効です。
拡大戦略ステップ3. プロモーション・ゲストとのコミュニケーション

拡大戦略ステップ3は、「プロモーション・ゲストとのコミュニケーション」です。
ファンへのリサーチを通じて策定した、マーケティング戦略を実際に実行します。ここでのプロモーションの企画は、各社製品によって千差万別ですが、どの企業様にも共通して言えることは2点あります。
① ファン層の方の割合が高いであろう媒体を利用すること
中国では多数のSNSやサイトが存在しており、その媒体によって利用しているユーザーの層も大きく異なります。また、現在でも毎年利用されているSNSや媒体が異なるなど、変化の早い市場です。この部分は最新のトレンドを把握している中国マーケティングの専門家に意見を求めるのが良いかと思います。
ファン層の方に刺さるマーケティング戦略をステップ1~2で企画してきているため、しっかり媒体の選定でもファンの方が多く利用しているであろう媒体を活用しましょう。
② プロモーションは一発で当てようとしない。細かく、切り口を変えて、PDCAを回す意識で継続的に実施する。
マーケティング戦略策定や媒体選定に多くの時間やコストを使ったからといっても、実際にプロモーションを行って一度で成功するという保証はありません。成功する確率はマス的なマーケティング戦略よりも高まっているはずですが、それでも安心はできません。
WEBマーケティングの利点は、絞ったターゲットに対して、小さい金額からでもプロモーションを実施できることです。これによって細かくターゲットや切り口を分けて、最も投資対効果が高い方法を発見できるという利点も生まれています。
ステップ1~2ではあらかじめ、複数の切り口の仮説やターゲットの仮説を立てておき、それらを細かくステップ3で検証しながらプロモーションを行いましょう。
拡大戦略ステップ4. ファンの拡大

拡大戦略ステップ4は、「ファンの拡大」です。
ステップ3で様々な切り口を試して、最も自社の製品が刺さる切り口やそのターゲットを見つけることができたら、媒体を拡大しましょう。投資対効果の高いマーケティング戦略を手にした状態であれば、適切な別媒体の選定も容易になり、またその媒体上でのプロモーション実施の材料や切り口も、一定成功の読みをもった状態で実行することができます。
中国では多くの媒体が存在しています。またライブコマースの文化が世界で最も発達していることからも分かるように、KOL施策も他の国へのプロモーションと比べても有効性が高くなっています。
ベストな切り口・ターゲット情報を持った上で、投資を拡大しましょう。
中国マーケティングにおけるカスタマージャーニー設計
インバウンド消費者向け
「旅マエ・旅ナカ・旅アト」について意識しましょう。これは海外市場ではよく使われる言葉で、訪日前・訪日中・帰国後のそれぞれの段階を指します。
「旅マエ」は訪日前を指し、一般的に出発日の2〜3ヵ月前には、訪れる場所や必ず買いたい物などをリストアップします。消費者にはこの段階で自社の情報に触れてもらい、商品に興味を持ってもらうことが重要です。自治体や施設系の企業などは、このタイミングでプロモーションを行うことが多いようです。
「旅ナカ」は、旅行中の期間を指します。ここでは、自社商品や施設のことを消費者に思い出してもらい、ファンになってもらうことが重要です。ファンになってもらえれば、旅アトでの成果が出しやすくなるでしょう。
「旅アト」は帰国後を指し、この段階では、旅ナカで自社商品や施設に触れた消費者に、自社商品を買ってもらうことが重要です。購入経路については、中国のECサイトで購入するか、知り合いの転売ヤーや日本在住の友人に頼んで代理で買ってもらう「代理購入」のいずれかになるでしょう。
旅ナカで自社商品や施設のファンになってもらうことで、旅アトでの購入率や購入単価アップが期待できるため、顧客の消費プロセスに合わせたカスタマージャーニーの設計がポイントです。
中国国内消費者向け
中国国内消費者向けの場合、基本的には日本マーケットの考え方となる「AISASの法則」と同じようなマーケティングを実行すると良いでしょう。AISASの法則は、それぞれ次の頭文字から成ります。
- A=Attention(気づき)
- I=Interest(興味喚起)
- S=Search(検索)
- A=Action(行動)
- S=Share(共有)
中国マーケットへの進出において、最初の「A」である「認知」を獲得できているかが重要なポイントです。
自社商品の認知について調べる際は、口コミ投稿アプリ「小紅書(RED)」で口コミ件数を調べるほか、中国最大のECサイト「淘宝網(taobao)」に登録されている自社商品の売れ行きを見ると良いでしょう。
もし中国で認知が取れていない場合、SNS上で口コミを集めることを優先的に行う必要があります。中国人に限らず、消費者は商品やサービスの購入時にSNS上でリサーチする傾向にあるため、検索時に十分な情報がヒットしていることが重要です。
SNSで検索した際に口コミが十分に表示されるようになったら、認知が取れていると判断できます。その後は自社商品・サービスについて情報を拡散し、販売促進を進めていきましょう。
中国でマーケティングを行う前に抑えておくべきこと

まず中国でマーケティングを行う際に抑えておくべき、中国市場の特徴をご紹介します。
代表的な特徴としてキャッシュレス化の拡大、費用対効果重視の消費者の増加、ライブコマースの3点が挙げられます。
キャッシュレス化の拡大
中国ではWeChat Pay(微信支付)やAlipay(支付宝)などを用いたキャッシュレス化が主流となり、現金での支払いができない店舗が増えるなど、日本とは比べ物にならないほどキャッシュレス化が進行してしています。
具体的な数値でみると、2023年日本のキャッスレス決済比率は39.3%(※1)、東京都内に限定しても57.6%(※2)にとどまるのに対し、中国におけるキャッシュレス決済比率は2022年時点で83.8%(※3)にまで達しています。
先にも紹介したWeChat PayやAlipayは、QRコードを利用した決済で、中国国内のほとんどの場所で利用可能です。近年では、アリババの主要なECプラットフォームである淘宝(Taobao)や天猫(Tmall)でもWeChat Payが利用可能となるなど、キャッシュレス化と中国独自のSNSの発展が相まって中国独自の商品購入システムが確立しています。
さらに、テンセントが開発した手のひら静脈認証を利用した新たな「タップ・アンド・ペイ」技術も登場しており、キャッシュレス決済の多様化も進んでいます。
※1:一般社団法人キャッシュレス推進協議会『キャッシュレス・ロードマップ2024』
※2:都庁総合ホームぺージ「2023度都内キャッシュレス決済比率に関する調査結果」
※3:千葉銀行「中国レポート」
【2023年版】WeChat(微信)とは?アカウント開設の方法・プロモーションへの活用方法を解説
費用対効果重視の消費者の増加
近年、中国の消費者は「費用対効果」を重視する傾向が強まっています。これは、高品質な商品をできるだけ低価格で手に入れたいという意識の高まりを示しています。
かつては「ブランド」や「高級志向」が重視されていましたが、現在では「コスパ」を最優先する傾向が強まっています。特にZ世代やミレニアル世代を中心に、価格と品質のバランスを見極め、より賢い消費を目指す動きが顕著です。(※)
この背景には、経済の減速やインフレの影響の他、SNSやECサイトの発展があります。口コミやレビューを参考に、最適な商品を最もお得に購入する消費スタイルが定着しつつあるのです。そのため、中国市場でのマーケティング戦略においても、「価格競争」だけでなく、「コスパの良さを訴求するブランディング」が重要なポイントとなっています。
※野村証券『消費市場としての中国への対応再考ー都市階級毎の消費社会フェーズの理解と対象市場への戦略アプローチー』
ライブコマース
中国マーケティングで効果の高い販売訴求方法として「ライブコマース」の重要性がますます増加しており、2024年には市場規模が約54兆円に達すると予測されています。(※)
ライブコマースとは、リアルタイムな動画配信によって商品を紹介するマーケティング手法です。日本では、商品紹介ページに写真やテキストで情報を掲載することが多いですが、中国では商品の使用感や使用方法をリアルタイムで確認できるライブ配信で商品の魅力をアピールすることが人気となっています。
主要なプラットフォームとしては、抖音(Douyin)や小紅書(Xiaohongshu)が挙げられます。これらのプラットフォームのライブストリーミングやミニドラマ、KOL(キーオピニオンリーダー)中心のマーケティング戦略に投資して、自社の商品を紹介してもらう方法は、中国マーケティングではメジャーな宣伝方法です。
中国のアプリでは日本と比べても決済までのステップが少なく、ライブコマースを見て気に入った商品をすぐに購入することができます。ライブコマースで商品を見て使い勝手を確認し、SNS内で商品説明を読んでその場で購入するという販売スタイルが確立しています。
※中国ビジネスラボ:「中国の消費者行動変化と抖音(Douyin)ライブコマースで売上を倍増させる方法」
中国マーケティングで抑えるべきSNS・プラットフォームと活用法

中国市場でのマーケティングでは、 消費者の購買行動や情報収集の方法に適したプラットフォームを選定し、適切な施策を展開することが不可欠 です。ここでは、中国で特に影響力のある 小紅書(RED BOOK)、抖音(Douyin/TikTok)、WeChat(微信) などの特徴や活用法、メリット・デメリットを解説します。
中国独自SNS:WeChat(微信)
中国ではWeChat(微信)を始めとした独自のSNSが発展しています。中国の消費者はトレンド情報を中心にSNSを見て商品を購入しています。
テレビや雑誌などの媒体は日本と比べて影響力がなく、GoogleやFacebook、Twitterは閲覧規制がかかっているため中国独自のSNSが発展しています。
WeChat(微信)は、中国で最も多く利用されているオールインワンプラットフォームで、メッセージングや決済機能をはじめ、ショッピングやニュース配信、ビジネス支援のツールとして広く活用されています。
企業はWeChat(微信)で公式アカウントを開設し、消費者と直接コミュニケーションを取ることができます。特に「ミニプログラム」機能を利用することで、WeChat(微信)内で製品購入やサービス予約を行い、顧客とのインタラクションを深めることが可能です。
中国のSNS事情!SNSマーケティングを成功させる方法
中国向けSNS WeChat(微信)・Weibo(微博)活用サービス
WeChat(微信)のメリットデメリット
メリット
✔ オールインワンプラットフォームで、ユーザーのライフスタイルに密接に結びついている。
✔ 企業は「ミニプログラム」を利用して、アプリ内で直接販売やサービス提供が可能。
✔ 消費者との直接的な接点を持つことで、高いエンゲージメントが得られる。
デメリット
✖ ユーザー層が広いため、ターゲット層の絞り込みが難しいことがある。
✖ 宣伝活動が過剰になりすぎると、ユーザーに不快感を与える可能性がある。
ショート動画プラットフォーム:抖音(Douyin/TikTok)
抖音(Douyin/TikTok)の特徴と活用法
抖音(Douyin/TikTok)は、若年層を中心に非常に高いエンゲージメントを誇るショートムービーアプリで、エンタメ性が強いコンテンツが多く、特にダンスやライフハック、商品レビューなどが人気です。
動画の中で直接購入を促進する機能も備えており、日本でも人気のTikTokとは異なりDouyinは中国国内向けに特化したプラットフォームです。
抖音をマーケティングに活用するためには、インフルエンサーとのコラボレーションや、ライブコマースを利用する方法が効果的です。視聴者の反応をダイレクトに見ながらプロモーションを行えるため、即時的な売上増加を狙うことができます。
抖音(Douyin/TikTok)のメリットデメリット
メリット
✔ 圧倒的な拡散力があり、短期間で認知度を高めやすい
✔ エンタメ要素を取り入れたプロモーションでブランドのファンを増やせる
✔ 動画を見てすぐ購入できるEC機能が充実
デメリット
✖ アルゴリズムの変動が激しく、安定した流入を確保しづらい
✖ 視聴者の離脱が早いため、インパクトのある動画制作が必要
中国最大の検索エンジン:百度(Baidu)
百度(Baidu)の特徴と活用法
百度(Baidu)は、PC・モバイル共に中国で最も利用者の多い検索エンジンです。中国版のGoogleといえる存在で、検索エンジンシェアは71.4%にものぼります。
中国マーケティングを成功させるには百度(Baidu)のSEO対策やリスティング広告が必要になります。
百度(Baidu)の特徴は「中国語に特化した検索エンジン」であることです。百度(Baidu)は世界で最も多くの中国語 Web サイトを持っています。中国語で検索し中国語でのWebサイトを見つける場合、百度(Baidu)が最も便利な検索エンジンとなります。
【最新版】中国検索エンジン利用者ランキングTOP5+α
中国百度(Baidu)リスティング広告
百度(Baidu)のメリットデメリット
メリット
✔ 中国市場で圧倒的なシェア: 中国最大の検索エンジンであり、市場シェアが高い。
✔ 精度の高いターゲティング: ユーザーの検索履歴や行動データを活用した広告ターゲティングが可能。
✔ Googleに代わる存在: 中国においてGoogleが撤退したため、Baiduが主要な検索プラットフォームとして機能。
デメリット
✖ 英語での情報が少ない: 主に中国語で提供され、英語対応は限定的。
✖ Googleとは異なるアルゴリズム: 検索アルゴリズムが異なるため、Baiduに特化したSEOが必要。
中国最大手ECサイト:淘宝网(tao bao)とTmall(天猫)
淘宝网(tao bao)とTmall(天猫)の特徴と活用法
淘宝网(tao bao)とTmall(天猫)は、中国で多く使われているECサイトです。どちらも阿里巴巴(アリババ)グループが設立したECサイトであり、淘宝网(tao bao)は個人でも出店できるC2C型であるのに対し、Tmall(天猫)は、企業だけが出店可能なB2C型のECサイトになっています。
淘宝网(tao bao)は中国で最も知名度の高いECサイトであり、中国のCtoCサイト(消費者同士が売買を行うサイト)の中でもシェアは9割を越えます。
淘宝网(tao bao)では、ライブコマース機能を活用して、リアルタイムで商品の販売を促進することが可能です。一方、Tmall(天猫)は、付随する広告機能やプロモーションツールを駆使して、ターゲット層に向けたプロモーションを行っていくことができます。
厳選5選!中国向けWebマーケティングで活用できるWebサイトまとめ
淘宝网(tao bao)とTmall(天猫)のメリットデメリット
メリット
✔ 高い集客力:両プラットフォームは中国最大級のECサイトであり、膨大な数の消費者が利用しているため、高い集客力を誇る。
✔信頼性:特にTmallはブランド認知が高く、品質に敏感な消費者に対しても信頼を得やすい。
✔ 豊富なツール:広告機能やプロモーションツールを駆使し、ターゲット層に対して戦略的なアプローチが可能。
デメリット
✖ 競争の激しさ:両プラットフォーム共に、同じ商品やサービスが多数並ぶため、差別化が重要になる。
✖ 高い出店コスト:出店費用や手数料が高く、特にTmallは大手ブランドの出店が多いため、中小企業には敷居が高い。
SNS・口コミプラットフォーム:小紅書(RED BOOK)
小紅書(RED BOOK)の特徴と活用法
小紅書(RED BOOK)は、中国の主に20〜30代の若い女性を中心としたユーザー層を持つSNSプラットフォームです。特に美容やファッション、ライフスタイルに関する投稿が多く見られます。
ユーザーが投稿した商品やサービスのレビュー、体験談が人気で、購買前の情報収集や参考として利用されています。また、EC機能も備えており、購入までの導線がスムーズに設計されています。
ブランドが小紅書を活用する際には、KOL(キー・オピニオン・リーダー)やインフルエンサーを活用し、信頼性のある口コミを集めることが効果的です。ブランド公式アカウントを運営し、商品の使い方や実際の使用感をストーリー形式で伝えることで、ターゲット層の共感を得ることができます。
小紅書(RED BOOK)のメリット・デメリット
メリット
✔ 購買意欲の高いユーザーが多く、コンバージョン率が高い
✔ リアルな口コミが重視されるため、ブランドの信頼度を高めやすい
✔ EC機能と連携できるため、購入までの導線がスムーズ
デメリット
✖ 競争が激しく、影響力のあるインフルエンサーの起用にはコストがかかる
✖ 広告やプロモーションがステルスマーケティングと見なされるリスクがある
中国大手プラットフォームを横断!「Eternity X 」
これだけ豊富な媒体や独自SNSがあるということは、逆に日本企業からすると、「どの媒体を選んでマーケティング/プロモーションをすれば良いの?」と選べない状態に、多くの企業が陥っております。
弊社 LIFE PEPPER では、その課題を解決する 「Eternity X (エタニティエックス)」というプロモーションネットワークをご提供しております。
「Eternity X (エタニティエックス)」では、「百度(バイドゥ)」「微博(ウェイボー)」「WeChat(微信)」という今までよく使われていた手法だけではなく、「小紅書(RED)」、中国版スマニューとも呼ばれる「今日頭条」のほか、様々な媒体やアプリを横断して情報発信ができるマーケティングツールをご用意しております。
中国マーケティングで押さえたい!年間スケジュール

中国マーケティングで押さえたい年間スケジュールは、春節と独身の日です。
春節とは中国の旧正月のことです。春節には多くの中国人が旅行やレジャーを楽しみます。独身の日は現在、中国のECサイトで大々的なセールが行われ、消費が盛んになります。
春節(中国の旧正月):お祭り騒ぎで購買力も増加する時期
「春節」とは中国の旧正月のことを指します。1月の下旬から2月の上旬にかけて、旧正月の前日から七日間が中国の春節休みとなっています。
春節は中国の法律で決められた休日であり、大勢の中国人が仕事や学校を休み、こぞって旅行やレジャーに出かけます。日本でいうゴールデンウィークのようなものです。
近年は関税の引き上げなどの理由により、中国人の「爆買い」はあまり見られなくなりました。しかし春節は中国人の消費が増えるタイミングであることは間違いありませんので、抑えておくようにしましょう。
独身の日:中国最大のネットセールの日
中国では、11月11日は独身の日と呼ばれています。
独身の日には中国の各ECサイトやモールが大々的にセールを行います。
中国の独身の日の売上は5兆円にものぼります。楽天の1年間の国内EC流通総額が約3.5兆円なので、それを1日で超えるといいうことになります。
日本企業も独身の日に商機を見出しています。独身の日で販売される商品は中国のものだけに限りません。日本企業の中では、ユニクロやユニ・チャームなどの商品がよく売れるといいます。
独身の日は越境ECを行う企業にとっても大きなチャンスになり得ます。日本にはない祝日ですが、中国マーケティングで重要となりますので抑えておきましょう。
中国最新マーケティング 情報収集ポイント

中国の最新マーケティング情報を収集するために、公的機関の発表したレポートや、海外マーケティング支援会社のセミナーなどを活用方法をこれからご紹介していきます。
JETROや中小企業庁などの資料
中国マーケティングについての情報を集めるには、まずは公的機関が発表するレポートに目を通すことをおすすめします。
JETROや中小企業庁が、日本企業の海外展開や各国のマーケット情報に関する情報を配信しています。
例えば、JETROでは「中国のEC市場に見いだす販路」などのマーケット情報を、中小企業庁では「中小企業海外展開支援施策集」など日本企業の海外進出に関するレポートを公開しています。
海外進出に関する情報やマーケット情報がコンスタントに発信されており、海外マーケティングに必要な情報を随時得ることができます。公的機関のレポートは、日本の経済・産業に関する政策の立案のために作成されています。内容が充実しており、情報も常に最新のものがそろっています。
レポートはあくまで概要を把握するものであるため、海外マーケティングに直接役立つわけではありません。ただ、各国の最新情報と日本企業の海外進出について情報を得るには有効だと言えるでしょう。
海外マーケティング支援企業のビジネスセミナー
海外マーケティングを支援する会社のビジネスセミナーに参加して、情報やノウハウ収集も中国最新マーケティング動向を掴むのに効果的です。
海外マーケティング支援事業を行う弊社LIFE PEPPERも海外マーケティングに関するセミナーを開催しています。アジア圏を中心とした、SNSマーケティング・越境ECなど日本企業の海外進出に役立つセミナーを開催しています。
また、先述したJETROも、海外市場の販売開拓セミナーや貿易実務講座といった様々な講座を日本全国で開催しています。海外ビジネスについての定期的なセミナーに参加したい方にはおすすめです。
中国マーケティングならLIFE PEPPERにご相談ください
LIFE PEPPERでは、中国向けサービスとして次のようなプランをご用意しております。
- 中国プロモーション支援サービス
- WeChat運用代行サービス
- Weico運用代行サービス
- 中国インフルエンサープロモーション
- 大衆点評 公式店舗 登録サービス
上記は一例ですが、中国へスムーズに進出するためのマーケティング支援やプロモーション支援、コンテンツ作成など、幅広く対応可能です。中国向けの事業展開を検討している場合は、お気軽にご相談ください。
関連リンク:中国向けサービス&コンテンツ
まとめ

今回の記事では中国マーケティングについてご紹介しました。
中国は隣の国でありながら、商品の購入方法や独自SNSの発達など多くの点で日本と異なります。春節や独身の日など、中国独特の習慣もあります。
本記事で触れた内容をさらに深掘りしたい方は、私たちの 会社概要や事例集を含む無料資料セット もご利用いただけます。こちらからダウンロードして、具体的な事例と共に中国マーケティングの戦略を練り上げましょう。
弊社LIFE PEPPERでは、訪日外国人集客や海外マーケティングの戦略支援を行なっています。1000社以上の実績があり、グローバル市場での売上UPをサポートしています。
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