台湾リスティング広告(Yahoo!/Google対応)の概要
台湾向けのマーケティングにおいて、リスティング広告は一度は試すべき施策と言えます。その理由は、リスティング広告は様々な広告がある中で、数少ない「能動的に情報収集を行っているユーザー」に広告を配信できる手法のためです。
「能動的に情報収集を行っているユーザー」というのは、見込み客の熱量の度合いを分類して考えると「購入・来店・予約」の直前まで熱量が高まっているユーザーになります。
能動的な情報収集の例でいうと「面膜網路上買(フェイスパック オンライン購入)」などの言葉で検索を行う事や、「#秋葉原美食(秋葉原グルメ)」などをInstagram上のハッシュタグ検索を行うことなどが挙げられます。
能動的な情報収集をしているユーザーは、受動的な情報収集をしているユーザーに比べ「コンバージョン率(購入率、予約率、来店率)」という傾向があります。
これは意外と見逃されがちな考え方ではありますが、リスティング広告ではこの「能動的な情報収集を行うユーザー=コンバージョン率が高いユーザー」に絞り込んでプロモーションができるため、どの企業も取り組むべき施策と言えます。
台湾向けのマーケティング事情
台湾の広告市場の全体像|成長の背景と最新動向
台湾の広告市場はテレビや紙媒体などの伝統的な広告も依然として影響力を持っている一方で、デジタル化が進んだ影響で、オンライン広告の需要が急増しています。
特に近年は、台湾のインターネット普及率は90%を超え、特にスマートフォン利用者が増加しています。これにより、FacebookやInstagram、Google広告といったデジタル広告の活用が急速に拡大。企業はこれらのプラットフォームを利用し、ターゲットユーザーに効果的なアプローチを行っています。
台湾市場に進出する企業は、デジタル広告を戦略を立てて打つこととが成功の鍵となるでしょう。ターゲット層の行動特性を分析し、最適な広告チャネルを選択することが重要です。
台湾で効果的なデジタル広告の活用法|主要プラットフォームと戦略
台湾での広告展開には、Google、Yahoo!奇摩、Facebook、Instagramなどの主要デジタルプラットフォームを活用することが不可欠です。適切な広告手法を選ぶことで、ターゲット層に対して高い訴求力を持つマーケティングが可能になります。
2025年最新:台湾の検索エンジンシェア率
StatCounter社が提供する台湾の検索エンジン市場シェアに関する最新データ(2025年2月時点)(※)によれば、各検索エンジンのシェアは以下の通りです。
- Google:77.66%
- Yahoo!:14.88%
- Bing:6.86%
- CocCoc:0.26%
- Baidu:0.11%
- YANDEX:0.09%
台湾では、Yahoo!奇摩も依然として影響力のある検索エンジンではありますが、Google広告が広く利用されていることが分かります。
弊社がクライアント様の広告運用を支援する中でもこの変化は目に見えるように起きており、いま台湾向けのリスティング広告で最優先で取り組むべきはGoogle台湾でのリスティング広告だと確信しています。
2023年:台湾のSNSシェア率
Statistaが提供する台湾のソーシャルメディア利用状況に関する最新データ(※)によると、2023年時点で台湾のインターネットユーザーの約47%がFacebookを利用しており、次いでInstagramの利用率が高いことが報告されています。
SNSシェア率をみると、台湾で使用されているプラットフォームは日本に近いというのが分かります。そのため、台湾でSNSマーケティングを行う場合は、日本国内向けのマーケティングで培った方法を活用して展開しやすいでしょう。
※statista “Popular social media platforms among internet users in Taiwan as of May 2023”
台湾向けのマーケティングはどこから始めるべきか
台湾向けのマーケティングは初めての取り組みであればリスティング広告から始めることをお勧めします。それは能動的な情報収集を行うユーザーに絞り込んで情報発信をできるため、そこまで大きな費用をかけずに、最もコンバージョン率(購入率・予約率・来店率)が高いユーザーに広告を配信できるからです。
仮に、このユーザー層に自社の商材を選んでもらえない場合には、SNSのマーケティングなどを行っても効果が出づらい可能性が高くなります。そのため、リスティング広告は、初期の検証として特におすすめな広告手法なのです。
また、すでに多数の施策を台湾向けに行っている場合でも、能動的な情報収集にアプローチできる手法は「リスティング広告」「SEO」が主な手法になります。
実際にリスティング広告を実施する際には、Googleは必須ですが、Yahoo!奇摩においてもあまりコストをかけずにできるのであれば、広告配信を行うことをお勧めします。
ここからはGoogleとYahoo!奇摩の詳細な紹介です。
台湾リスティング広告(Yahoo!/Google対応)の広告媒体の特徴
広告媒体「Google台湾リスティング」の概要
先ほどのデータでは、Google台湾は約77%の市場シェアを誇っていました。
弊社が多数のクライアント様の広告を運用する中でも、Google台湾とYahoo!奇摩で発生するコンバージョンは、10対1ほどと感じています。
「どの検索エンジンでプロモーションをしようか?」と悩んだ際、工数を少なくしたいのであれば、Google台湾のみ広告出稿を行うという選択も良いかと思います。
広告媒体「Yahoo!奇摩リスティング」の概要
先ほどのデータでは、約15%の市場シェアに留まったのがYahoo!奇摩です。ただし、「市場シェアが少ないから広告を全く出す必要がないか?」と言われれば、全くそんなことはありません。
Yahoo!奇摩は、Googleには市場シェアで劣るものの、能動的に情報収集(検索)を行なっている層にアプローチできる有効な手法です。
Googleと合わせて広告出稿をすることで、検索ユーザー獲得の機会損失を限りなく0に近くすることができるでしょう。
台湾リスティング広告(Yahoo!/Google対応)の成功事例
LIFE PEPPERのお客様でも台湾向けにリスティング広告を出稿することで、成果を上げている企業様が多数います。ここでは、1年~3年程広告運用を継続している2社を、企業名は伏せて紹介させて頂きます。
❶台湾向けの化粧品単品販売ECのマーケティング事例
この企業は化粧品をOEM生産し、日本国内を始め、海外にECで自社の化粧品の販売を行なっている企業です。現在ではリスティング広告で成果が出ることは見えたため、Facebook広告・Instagram広告・DSP・ネイティブアド・アフィリエイトなど様々な施策を行うまでに成長しています。
詳しい数字まで出すことはできませんが、三ヶ月で数千個を売ることに成功をしています。
❷台湾向けの特定業種向け衣服のECマーケティング事例
この企業は、ある特定の業種向けに仕事中の衣服を販売しています。
こちらは商品が高額であることと、その業種に就いている人口が少ないため、マーケティング予算の消化はそこまで早くはありません。
しかし、このターゲットに対して販売を行う競合企業も少なく、現在では多くのリピート購入をしてもらえる状況を構築できています。
台湾リスティング広告(Yahoo!/Google対応)の注意点
台湾向けにリスティング広告を出稿するする際の注意点を、弊社が今までの経験の中から得てきた知見の中から紹介します。
❶検索文化の理解が必要
台湾人は検索を行う際に「文字と文字の間に空白をあける文化」がありません。日本人であれば「鎌倉 ランチ」など検索する際に空白を入れて検索するケースが多いですが、台湾人は「鎌倉美食」というように文字を続けて入力するケースが多くあります。
少し技術的な話になりますが、これが広告の設定を行う際に注意すべき点です。
検索文化も日本人と同じだろうと考えて、キーワードの調査や設定を行うと、見込み客が調べているキーワードを網羅した広告配信ができなくなるという事態に繋がります。
❷ランディングページは台湾向けに特化させるのが好ましい。(必須ではない)
初めての台湾向けのプロモーションの際にありがちな間違いですが、日本国内向けの商材をそのまま訴求点などを変えずに中国語にして発信するケースがあります。しかし、台湾人から信頼を受けているとはいえ、「料金が同じでは、現地の同様の商品と価格差が開きすぎてしまう」「台湾は暑いから長袖のファッションはあまり存在しない」など、思わぬ理由で購入や予約につながらないことがあります。
できることならば、現地の事情に合わせた内容とクリエイティブで商品をプロモーションするのが良いでしょう。
❸台湾人に刺さる広告文やキャンペーンの企画をする。
これは台湾の商習慣の理解が重要という話です。
広告文を作成する際や、キャンペーンを行うケースを例にあげると、日本では「期間限定30%オフ」などという文言に「お得だ。」と感じる人がいます。しかし、台湾で最もポピュラーで直感的に魅力を感じる文言は「買1送1」(一つ買ったら一つ無料でもらえる)というクリエイティブです。
日本で行なっているキャンペーンをそのまま翻訳してしまうと、この現地習慣を無視してしまうことになり、結果的に「広告が表示される一瞬の間で魅力を伝えらえない」という機会損失につながります。
台湾リスティング広告(Yahoo!/Google対応)のポイント
❶全く認知度がない状態なら、ブログ施策も合わせて行う
台湾人は商品購入や来店などの意思決定を行う際に、日本人や他の国に比べて「比較検討」の行動が多い傾向にあります。なんらかの意思決定を行う直前では、「本当にこのお店は大丈夫か?」「みんな行っている店なのかな?」「Instagramで誰か使っていないか見てみよう」など、口コミ情報を確認するという習慣が日本より強く存在しています。
ブログやメディアを見た際にしっかり口コミ情報に納得すると、意思決定につながりやすいという商習慣があります。
そのため、せめてブランドの名前やお店の名前を検索した際に、複数の口コミが表示される状態を作ると、ビジネス全体の成果を底上げできるはずです。
❷SNSで認知を獲得し、リスティング広告で刈り取りを行う
台湾はFacebookやInstagramの利用率が他の国と比べて高いという特徴があります。そのため、まだ自社商材のことを知らないユーザーは「SNSで認知を獲得」し、Webサイトに訪れた人をリスティング広告で追跡する手法=リマーケティングも有効です。
実際に、弊社でお手伝いしている企業様もリスティング広告を成功したのちに、SNS広告+リマーケティングという手法で良い成果を残しているケースが多数あります。
台湾リスティング広告(Yahoo!/Google対応)の流れ

ビジネスモデル・課題感・目標などをヒアリング
リスティング広告はじめ、その後のプロモーションを戦略レベルで発展させていくために、ビジネスモデルや短中期的な目標のヒアリングから実施します。

現状アカウントの分析(すでに運用されている企業様のみ)
弊社のアカウントマネージャーが貴社の広告アカウントの運用状況を閲覧し、課題点と解決策を抽出します。

ご提案
ヒアリング・分析の内容をもとにプロモーション案をご提案します。

契約
提案内容に合意頂けた場合、契約となります。
基本的には長期案件を中心に受け付けておりますが、海外向けの取り組みでは予算がそこまで準備できないこともあるため、柔軟な対応も可能です。

広告の設定・配信
広告の詳細な設定を行い配信します。
お問い合わせフォーム
弊社は過去に1000社以上の海外マーケティング支援実績がございます。多種多様な業種にてご支援実績がございますので、海外マーケティングの課題がございましたら下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください。